これで今季6冠!岩隈「来季は優勝」

[ 2008年11月22日 06:00 ]

最優秀選手賞を受賞した岩隈久志は、杉下茂氏から花束を受け取り笑顔をみせる

 スポットライトを浴びた長身が一層、大きく見えた。投手部門3冠、沢村賞に加えMVP、ベストナインと、これで今季6冠目。楽天・岩隈がステージの上で見せた最高の笑顔に、シーズンへの充実感が漂っていた。

 「最初に聞いたときはウソかと思った。MVPは優勝したチームから出るものだと思っていたので、沢村賞の時よりもビックリした。うれしいですね」。驚きは無理もない。リーグ5位チームからのMVPは、82年の落合(ロッテ)、88年の門田(南海)に並ぶ史上最も順位が低いチームからの選出。日本一になった西武の中島、中村を抑え、1位票もトップの73票を獲得するなど堂々の栄冠だ。23年ぶりの21勝など、それほど成績は際立っていた。岩隈の6冠に球団関係者からは「今年の活躍を考えれば、倍増は堅い」と契約更改での今季年俸1億1000万円から2億円超えの声も浮上。日本人選手としては今季山崎武の1億9200万円を上回り、球団最高年俸は確実だ。

 今季は目標として挙げた北京五輪日本代表入りがかなわなかった。それゆえ来年3月のWBC出場への気持ちは強い。すでに現時点での候補入りを伝えられており「視野に入れてやりたいと思うし、そういう目標に向けて準備していきたい」と意気込んだ。

 もちろん楽天のエースとしての責任も果たす。「来年は優勝してMVPに選ばれたい。やっぱりチームの優勝ですね」。悲願のチーム初Vへ、MVP腕が力強く言い切った。

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2008年11月22日のニュース