大の里は前に出る「らしい相撲」十二分に発揮した13勝 二所ノ関親方が秋場所総括

[ 2025年9月30日 04:30 ]

<大の里 一夜明け会見>東京版本紙2・3面を手に記念撮影に応じる大の里(撮影・五島 佑一郎)
Photo By スポニチ

 大相撲秋場所で2場所ぶり5度目の賜杯を手にし、昇進2場所目で横綱初優勝を飾った大の里(25=二所ノ関部屋)が千秋楽から一夜明けた29日、茨城県阿見町の二所ノ関部屋で会見した。年間3度の優勝は、日本出身力士としては97年の貴乃花以来28年ぶり。優勝22回を誇る大横綱の背中を追う覚悟を示した。また、本紙評論家の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)が今場所を総括した。

 横綱V逸が昨年秋から今年の名古屋まで6場所続きました。年6場所制になってから最長だそうです。そんな中で東西の横綱が最後の最後まで場所を引っ張り、盛り上げた。2人にはよくやったと言いたい。

 大の里は前に出る自分らしい相撲が多く、安定感がありました。8月の巡業から帰ってきて調子も良さそうでしたし、名古屋場所の反省を生かし体調管理もできていました。千秋楽、本割は豊昇龍の奇襲気味の立ち合いに対応できず完敗。一転窮地に陥りましたが、決定戦でしっかり修正してきました。相手の出方を頭に入れていたので土俵際の投げにも対応でき、体を預けることができた。「淡々といきなさい」とアドバイスした通り、ここ一番の勝負どころで冷静でした。いつも「13勝以上が優勝だぞ」と言い聞かせていますので、本人も自信にはなると思います。

 今後豊昇龍とはしのぎを削っていくことになるでしょうが、「乗り越えないといけない壁」への研究、対策は必要です。決定戦は勝ったとはいえ、豊昇龍の上手が深かったのも幸いした形ですし、いい上手を取られたり、止まったりするとまだ相手に分があることは否めません。完全に攻略するには時間はかかるでしょう。さらなる精進を期待します。

 豊昇龍は際どい相撲をものにしながら流れをつかんだものの、終盤の連敗がもったいなかった。決定戦に持ち込んだ執念はさすがですが、上手を取りにいくのではなく本割と同じもろ手でいけば勝機は広がったかもしれません。安青錦戦は苦手意識が増幅しそうな負け方。今後も取りこぼしをなくさないと、横綱初優勝の道のりは険しくなるでしょう。

 2横綱を脅かす存在として安青錦が注目されます。4場所連続11勝。末恐ろしい存在です。今後は下から根こそぎ持っていく大型力士対策が必要です。今のスタイルを貫き通してほしいですが、体ももう少し大きくしてもいいのではと思っています。 (元横綱・稀勢の里)

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

スポーツの2025年9月30日のニュース