【世界陸上】北口榛花 涙の予選敗退「強くなって戻ってきたい」右肘炎症の影響…調整狂った数カ月

[ 2025年9月20日 04:30 ]

陸上 世界選手権第7日   女子やり投げ予選 ( 2025年9月19日    国立競技場 )

涙する北口榛花(撮影・木村 揚輔)
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 女子やり投げ予選に出場したパリ五輪金メダルの北口榛花(27=JAL)は全体14位の60メートル38で上位12人に入れず、無念の予選敗退に終わった。3大会ぶりに決勝進出を逃し、大会連覇も消滅。決勝で最下位の12位に終わった21年東京五輪と同じ国立でリベンジを目指したが、右肘炎症の影響もあり記録を伸ばせなかった。決勝はきょう20日に行われる。

 結果の確定を前に、北口は大粒の涙を流した。予選自動通過ラインの62メートル50には届かない60メートル38。A組8位で、続くB組で決勝進出ラインの12位からはじき出された。「悔しい結果になった」。ケガが続き、精神的にも追い込まれた今季を振り返り「今年は東京世界陸上があるからやっぱり練習に戻ろう、という気持ちになれた。凄く素敵なゴールをつくってくださった皆さんに本当に感謝したい」と涙ながらに語った。

 6月下旬から右肘の炎症に悩まされ、7月の出場予定試合をキャンセル。8月下旬に出た復帰後の2試合は60メートル72が最高だった。急ピッチで調整し、テーピングを外すことができたのは最後の投てき練習だったという。「助走と技術がうまくかみ合わなかった」と振り返った。

 4年前の8月、東京五輪では通過した予選後に左脇腹痛を発症。決勝に進みながら最下位の12位に終わり、号泣した。その時に、セケラク・コーチから送り出された当時の言葉は今も忘れられない。「やり投げや陸上の地位を上げていくために、今、歴史を変えられるのは自分しかいない」。東京五輪ではかなわなかったが、それ以降、試合前は必ず頭に思い浮かべる言葉だという。

 23年世界選手権は6投目の大逆転で初制覇を成し遂げ、パリ五輪でも1投目のビッグスローで金メダルをつかんだ。自国開催の今大会は最も注目され、見えない重圧と戦ってきた。東京五輪は無観客だったが、この日は早々に満員札止めになった。「今」に全力を注いだからこそ、最高の景色を見ることができた。

 「世界大会の借りは世界大会でしか返せない。ここで決勝に残れなかったからといって、人生終わりだとは思わない。ちょっと長い休みは必要かもしれないですけど、強くなってちゃんと戻ってきたい」。大歓声を浴びながらの投てきは、4年間の成長の証でもあった。 (大和 弘明)

【上田はあと一歩】
 上田と武本も予選敗退となった。3大会連続出場でパリ五輪10位の上田は13位。12位以内が進める決勝進出をあと一歩で逃したが「3大会目で今回が一番集中できていた。自分らしい投げができた」と納得の表情。飛距離を伸ばしたかと思われた3投目はファウルとなり、それについて抗議をしていることも明かした。武本は30位だった。

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