グリズリーズ渡辺雄太 来季のBリーグ入りを表明「バスケットがとにかくしたい」「チームはこれから」

[ 2024年4月20日 10:36 ]

渡辺雄太
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 NBAで6季目のシーズンを終えた渡辺雄太(29)が20日、自身のSNSでライブ配信を行い、来季のBリーグ入りを表明した。近日中に会見を開く予定。複数の関係者の話を総合すると、既に20近いクラブが獲得に興味を示しており、争奪戦が繰り広げられることは必至だ。

 配信では、グリズリーズでの契約を1年残した中でのBリーグ挑戦の理由について「なんで日本でやるかというと、バスケットがシンプルに好きなので」「バスケットがとにかくしたい。試合に出てプレーしたい」と語った。

 また、もう一つの大きな理由については「NBAに入ったのは6年前。その時に『20代の間はどんな苦労でもするからアメリカで絶対にやり続ける』ってことが立てた目標の一つ」「その目標はクリアできたのかな」と明かした。今年で節目の30歳を迎え、自身が米挑戦時に立てた20代のゴールは達成できたのではないかと振り返った。チームについては「チームはこれから」と伝えた。

 今季は2年契約を結んだサンズでシーズンをスタートしたが、出場機会を伸ばせず、今年2月にトレードで18~19年以来となるグリズリーズに復帰。3月1日の試合を最後に手首の負傷で離脱し、終盤は「個人的な理由」でコートに立たず、22試合連続欠場でシーズンを終えた。

 渡辺はNCAA(全米大学体育協会)1部のジョージ・ワシントン大卒業後の18年夏にグリズリーズとNBAでのプレー日数に制限のあるツーウエー契約を締結。下部Gリーグのハッスルでプレーが評価され、同10月27日のサンズ戦で日本人では田臥勇太以来14年ぶり2人目となるNBAデビューを果たした。

 その後はラプターズ、ネッツ、サンズ、グリズリーズに所属。NBA通算213試合に出場し、1試合平均4・2得点、2・3リバウンド、0・6アシストを記録した。

 今回の決断は今夏のパリ五輪に向けても大きな意味を持つ。NBA選手はリーグ規定により、開幕4週間前からしか代表活動を認められていない。渡辺が来季もNBAでプレーする場合は日本代表合流が6月下旬になる見通しだったが、Bリーグに所属すれば、代表活動に対する制約はなくなる。

 日本代表はBリーグでプレーオフ進出を逃した選手による合宿を5月中旬からスタートさせる方針で、渡辺は最初から参加できる可能性が高い。昨夏のW杯でパリ五輪出場権獲得に貢献した大黒柱が2カ月以上も代表活動に専念できることは、五輪で8強を目標に掲げるチームにとって追い風となる。

 ◇渡辺 雄太(わたなべ・ゆうた)1994年(平6)10月13日生まれ、香川県出身の29歳。香川・尽誠学園高時代に全国選手権で11年から2年連続準優勝。米ジョージ・ワシントン大を経て18年にグリズリーズと契約し、日本人2人目のNBA公式戦出場を果たした。21年東京五輪では日本代表の主将を務めた。妻はフリーアナウンサーの久慈暁子。身長2メートル6、98キロ。ポジションはスモールフォワード。

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