勧進相撲62年ぶり開催 能登半島地震の被災地支援 石川・津幡町出身の大の里「ありがたい」

[ 2024年4月17日 04:20 ]

<能登半島地震復興支援勧進大相撲>協会挨拶に臨んだ春日野事業部長(前列中央)と石川県金沢市出身の大鳴戸親方(前列左)、石川県七尾市出身の竹縄親方(前列右)、(後列左から)石川県七尾市出身の輝、石川県津幡町出身の大の里、富山県富山市出身の朝乃山、石川県穴水町出身の遠藤、石川県津幡町出身の欧勝海(撮影・郡司 修)
Photo By スポニチ

 日本相撲協会は16日、能登半島地震の被災地支援として勧進大相撲を東京・両国国技館で開催し、約7000人を集めた。

 開門時には横綱・照ノ富士以下参加力士が来場者を出迎え、握手などファンサービスを実施。取組以外にも歌謡ショーなどで盛り上がった。経費は相撲協会が負担し入場料、グッズの売り上げなど収益は全額、被災地に義援金として寄付される。石川県出身力士には多くの声援が寄せられ、津幡町出身で祖父が避難生活を送る幕内・大の里は「(6日開催予定だった)七尾巡業がなくなって、こういう場を設けていただきありがたい。本場所で勝つことが一番元気を届けられるので頑張りたい」と話した。

 勧進相撲は戦国時代や江戸時代に盛んに行われ、神社仏閣などの造営や修復のための費用を捻出するため開催された。今回は1962年10月の四天王寺復興勧進大相撲(大阪府立体育会館)以来、62年ぶりの開催。準備などを担当した西岩親方(元関脇・若の里)は「平日にもかかわらずほぼ満員。ありがたいことです。大相撲の力士の力を感じました」と話した。

《琴桜化粧まわし 琴ノ若が締めた》
 ○…大関・琴ノ若は土俵入りで、祖父で先代師匠の元横綱・琴桜が現役時代に使用していた化粧まわしを締めた。約60年前から存在しており、グレーがかった水色で年季を感じる物。夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)から「琴桜」を襲名する26歳は「(自分より)倍も生きてますからね。不思議な感覚。残っていることも凄い」と歴史の重みを感じた。62年前、前回の勧進相撲には当時十両だった祖父も参加していた。

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2024年4月17日のニュース