【中嶋常幸の快説オーガスタ】出遅れた松山 序盤で流れを作れなかったことが全て

[ 2024年4月13日 02:00 ]

米子ゴルフツアー マスターズ第1日 ( 2024年4月11日    米ジョージア州 オーガスタナショナルGC=7555ヤード、パー72 )

第1ラウンドを終え、4オーバーで暫定75位と出遅れた松山(AP)
Photo By AP

 マスターズの初日に苦戦する松山を久しぶりに見た。9勝目を挙げた2月のジェネシス招待の好調を維持して乗り込んできたはずだったが、予想以上の強風に翻弄(ほんろう)された形だ。6番の第1打はピンの手前15メートルに大きくショートして3パット。7番のセカンドも突風にあおられグリーン手前のバンカーにつかまりボギーを叩いた。風が強かったり、弱かったりする中でのショットとなり不運も重なった。

 ただ、序盤のチャンスを決めきれなかったのは痛かった。2番のパー5は第2打をバンカーに入れ第3打も寄せきれず、4番では1メートルにつけたパットがわずかにそれた。あれが決まっていれば気持ちの余裕もできたはず。4番までに流れをつくれなかったのが今日の全てだった。

 世界ランク1位で2年前の覇者のシェフラーが、スコアを伸ばしていたことも心理面に影響したと思う。本命中の本命に走られたら伸び悩んでいる選手は焦る。13番で第1打を右に曲げ、そこからグリーンを狙いにいってクリークにつかまった。レイアップしてもよかったはずだが、自ら仕掛けていったのが裏目に出た感じだった。

 本人にすれば“こんなはずじゃ”という思いだろう。ただ、松山にはジェネシス招待の最終日に62を出したような爆発力がある。巻き返しを期待したい。(プロゴルファー)

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2024年4月13日のニュース