森田理香子 「心技体」でパワーアップ 元賞金女王6年ぶり復帰開幕戦で平均飛距離2位

[ 2024年3月7日 04:50 ]

2メートルの大型タイヤで記念撮影するPRGRのホステス森田理香子(撮影・井垣 忠夫)
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 ゴルフで話題となっている「ヒト」「モノ」「コト」にスポットを当てる「スポニチゴルフ倶楽部」。今回は前週の開幕戦で6年ぶりのツアー復帰を果たし、1Wの平均飛距離256ヤード(2位)をマークした森田理香子(34=フリー)に注目した。ブランクがありながらパワーアップした要因は何か?きょう7日に開幕する明治安田レディース(高知・土佐CC)にも出場する13年賞金女王の飛ばしっぷりに迫った。

 ギャラリーの度肝を抜く元賞金女王の復帰初ラウンドだった。開幕戦の初日。森田は11番パー5の第1打で、No・1の300ヤードも飛ばした。4日間の平均飛距離は256ヤードで、全体2位。飛距離は休養直前の18年より14ヤードも伸びた。パワーアップの理由には多くの変化が隠れていた。

 (1)技術 1Wは以前と同じプロギア製品だが、「ヘッドの顔よりシャフト重視」で選んだのが、10グラム軽い50グラムのシャフトだった。「今のスイングに合った重量を選んだ」と振りやすさを重視。軽くなった分、ヘッドスピードは6年前の秒速42メートルから、女子プロでトップクラスの48メートルにアップした。一方、シャフトのしなり具合を示す硬さは、女子で使いこなせる選手が少ないX。森田独特の軽く硬いシャフトが、驚異の飛距離を生んだ。

 (2)体 復帰を見据えて約1年かけてじっくり体を鍛えたのも大きい。6年前は行っていなかったトレーニングを昨年から週3ペースで実施。筋力アップに加え「スイングも振りやすくなって、リズムも良くなった」と効果を実感している。

 (3)心 最大の変化は内面かもしれない。賞金女王のタイトルを手にしたあとは、アプローチイップスを発症した。「本当にゴルフが嫌いで、1年間はクラブを握らなかった」。だが、アマチュアゴルファーらと接するうちに、気づけばゴルフのことを考えるようになっていたという。「離れたことが大きかった。別にスコアとか求められないし、やるだけなので昔よりも振りやすさはある」

 背負っていたものを手放したことで、心身ともにリフレッシュした34歳。天賦の才が再び目覚めたのは必然だった。


 ≪師匠足立後押し「伸びしろある」≫ 森田の復帰を後押しした一人が師匠で女子プロゴルファーの足立香澄だ。昨年の2月、一緒にラウンドをした際に「もう一回やってみない?」と勧めたという。以降、折に触れ練習を一緒にし、「誰も“トレーニングしなさい”なんて言ってないのに、やっぱりアスリート」と中学生の時から知る愛弟子の本気を感じ取った。「力が入ったら曲がるけど、今の方が飛ぶ。全然ピークは越えていないし、まだまだ伸びしろはある」とさらなる成長に太鼓判を押した。

 ≪菅沼「怖がらずに」予選通過を目指す≫ 今季初戦となる菅沼は「悔しい気持ちはある。(開幕戦に)出たいというのはあったけど、今週しっかり頑張りたい」と意気込んだ。開幕戦は沖縄での開催。広場恐怖症で飛行機などの公共交通機関に乗ることが困難なため、欠場を余儀なくされた。今週は、都内の自宅から高知県まで車で約12時間かけて移動。この大会は過去4度で全て予選落ちに終わっているが、「怖がらずに振り切っていきたい」と悪いイメージを払拭して予選通過を目指す。

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