【バレー五輪予選】西田「世界一、愛しとるから!」 “2人で五輪”誓った妻・古賀に愛のメッセージ

[ 2023年10月7日 21:25 ]

バレーボール・パリ五輪予選男子東京大会兼W杯第6日   日本3-0スロベニア ( 2023年10月7日    東京・国立代々木競技場 )

<日本・スロベニア>第2セット、得点が決まり喜ぶ(右から)西田、高橋藍、ブラン監督(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 4勝1敗で五輪出場圏2位の日本は、3位のスロベニアを3―0で下し、4連勝を飾った。ストレート勝ちなら五輪切符獲得が決まる大一番で第1セット25―21、第2セットも25―22で連取に成功。勝負の第3セットも25―18で奪い、見事に五輪出場権を獲得した。08年北京大会以来となる予選での五輪切符獲得となった。

 試合後、西田は「本当に最高で~す」と喜びを爆発。「皆さんの応援の一体感というのは世界で一番。本当に僕たちの背中を押して、支えてくれたことを感謝しています」と、会場に向かって頭を下げた。

 さらに、妻の古賀紗理那にどのような報告を、とふられると、西田は「ふ~」と一息つき、「世界一、愛しとるから、頑張ろうぞ」と大きな声で宣言。この日、一番のような大きな拍手が巻き起こった。8日の最終戦に向けては「みんなで勝ちにこだわって、いい大会だったと思えるように、自分たちも準備します。明日も応援よろしくお願いします」と話した。

 三重県いなべ市出身。山を駆け回り、滝つぼに飛び込むなど自然の中で遊ぶ野生児だった。5歳でバレーボールを始め、小学生時代から跳躍力を生かしたスパイクが得意だった。バスケットボールの元実業団選手である両親は西田がフェイントを打つと「勝負しろ」を野次を飛ばした。そうした経験が強気なスタイルにつながった。

 中学時代には東京五輪出場を目標に掲げた。海星高では全国大会に出場できなかったが、年代別の日本代表に選出。卒業後、18歳で日本代表入り。19年のW杯でベストサーバー賞を受賞する活躍でブレーク。夢だった東京五輪にも出場した。

 昨年12月、女子日本代表主将の古賀紗理那と結婚した。インスタで連絡を取り振り向いてくれない古賀に猛アタック。思いを実らせた。所属チームの関係で別居婚が続く。会うのは1カ月に1回程度だが「2人で五輪」を目指し頑張ってきた。

 2人の仲を取り持ったのがセッターとして東京五輪に出場し3月に31歳でなくなった藤井直伸さん。夫婦で親しくしていた西田は「藤井さんが見たかった景色を僕たちが」と話していた。

 ◇西田 有志(にしだ・ゆうじ)2000年(平12)1月30日生まれ、三重県出身の23歳。海星高から18年ジェイテクト加入。21年イタリア1部ビーボバレンティア移籍。22年ジェイテクトに復帰。23年パナソニック移籍。22年に女子日本代表主将の古賀紗理那との結婚を発表。18年日本代表初選出。18、22年世界選手権、21年東京五輪出場。1メートル87、89キロ。オポジット。

続きを表示

この記事のフォト

スポーツの2023年10月7日のニュース