北勝富士 大関を3連破 貴景勝、豊昇龍に続き霧島も倒して全勝

[ 2023年9月13日 04:33 ]

大相撲秋場所3日目 ( 2023年9月12日    両国国技館 )

霧島(中央)を寄り切りで下す北勝富士
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 平幕の北勝富士が大関・霧島を破って3大関を総なめとし、初日から3連勝とした。優勝決定戦に進出した名古屋場所から好調を維持している。新大関・豊昇龍は連敗で黒星先行。3日目で早くも三役以上の無敗力士は消え、3戦全勝は北勝富士、阿武咲、金峰山、御嶽海、佐田の海、熱海富士の平幕6人となった。

 我慢して、しぶとく。実直な押し相撲の北勝富士らしい攻めで大関をまた撃破した。前傾姿勢で頭を上げず、霧島にいなされても残してすぐに逆襲に転じ、右おっつけから右上手。頭をつけて左ハズで休まず攻め続けた。初日から3大関撃破は、19年初場所以来、自身2度目。会心の白星にも「たまたま自分の相撲がハマった感じ。調子に乗らないようにやっていかないと」と気を引き締めた。

 先場所は12勝を挙げる大活躍も、決定戦で豊昇龍に敗れて惜しくも初優勝を逃した。その悔しさを胸に臨む今場所。20年春場所以来の三役復帰が目前に迫る東前頭筆頭まで番付を上げ「やっと元いたところへ戻れた。楽しみ」と気持ちを高めていた。

 「気合も入っているけど冷静にやれている」という好調の要因は、オンとオフの切り替えだ。「土俵に上がれば北勝富士。家に帰れば育児が待っています」。2歳5カ月の息子のおむつを替えたり、風呂に入れたり、父親として過ごす時間が癒やしになっている。夏巡業では、息子を抱いて土俵入りも行った。「一つの目標だったので、かなえられてうれしかった。もうちょっと頑張ろうと思った」。その存在は大きな活力になっている。

 自らを「ベテラン」と称するが、まだ31歳。先場所は右ふくらはぎ肉離れを場所中に負いながらも好成績を残し、自信をつけた。信条とする「地道にコツコツ」を体現しながら、さらなる進化を遂げていく。

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