豊昇龍 初優勝で大関昇進確実!涙、涙のダブル歓喜!決定戦で北勝富士撃ち「うれしっす」笑顔全開

[ 2023年7月23日 17:41 ]

大相撲名古屋場所千秋楽 ( 2023年7月23日    愛知・ドルフィンズアリーナ )

<大相撲名古屋場所 千秋楽>優勝決定戦で、北勝富士を破った豊昇龍(撮影・成瀬 徹)
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 大相撲名古屋場所は23日、愛知・ドルフィンズアリーナで千秋楽の取組が行われ、関脇・豊昇龍(24=立浪部屋)が新入幕の伯桜鵬(19=宮城野部屋)との3敗対決を制して優勝決定戦に進出。決定戦では平幕・北勝富士(31=八角部屋)を押し出しで下し、待望の初優勝を決めた。これで大関昇進目安となる三役3場所合計33勝に到達。モンゴル出身力士7人目の大関昇進を確実にした。

 豊昇龍は3日目に錦木に敗れたが、そこから6連勝。10日目に琴ノ若、12日目には北勝富士に敗れるも連敗はせずに踏ん張った。3関脇によるトリプル大関獲りが期待された今場所、大栄翔と若元春は13日目までに“3場所33勝”に届かないことが確定。その中でも意地を見せた豊昇龍は14日目には若元春との関脇対決を制して11勝3敗とし、優勝と昇進にダブルで王手をかけていた。

 北勝富士が決定戦進出を決めてから4番後。結び前の大一番では19歳“令和の怪物”に貫禄を示し決定戦進出を決めた。立ち合いでは19歳が臆せず関脇をにらむ。それを鬼の形相で受け止めた豊昇龍は、表情とは裏腹に冷静な相撲で、19歳を上手投げで破った。

 そして決定戦では北勝富士を冷静に押し出し千秋楽連勝締め。悲願の初優勝が決まった瞬間、こぼれ落ちる涙を拭い喜びをかみ締めた。

 初めての優勝インタビューでは「うれしっす」と鬼の形相の取組、そして涙から一転、顔をクシャクシャにしてはにかんだ。そして「ここまできたんだから、やるしかない」という思いで千秋楽を迎えたと明かした。そして審判部が大関昇進に向けた臨時理事会招集を八角理事長に要請したことを聞いた関脇は「夢のよう…うれしっす」と再び満面の笑みを浮かべた。

 初優勝の喜びは「一番最初に親方に。そのあとに、おじさんに言いたいです」と会場を沸かせた豊昇龍が、これからの角界をけん引していく。

 前日の取組後、大関獲りについては「集中して自分の相撲を取って終わらせたい」、初優勝については「気にせず、最後の相撲に臨みたい」と平常心を強調していた24歳。その言葉通りに飛ぶ鳥を落とす勢いの19歳・伯桜鵬を相手に貫禄の白星を挙げ、北勝富士も下し初の賜杯を手にした。

 ◇豊昇龍智勝(ほうしょうりゅう・ともかつ=本名スガラグチャー・ビャンバスレン)1999年(平11)5月22日生まれ、モンゴル・ウランバートル出身の24歳。千葉・日体大柏高相撲部から18年初場所初土俵、同年夏場所で序二段優勝。20年秋場所に新入幕を果たし、翌年名古屋場所、22年九州場所で技能賞受賞。元横綱・朝青龍は父方の叔父。しこ名は立浪親方の現役時代のしこ名から「豊」、朝青龍から「龍」を継承。「しょう」は叔父の「青」でなく親方から「昇」を勧められて選んだ。1メートル88、142キロ。

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