元幕下・勝呂が233日ぶり復帰星 網膜剥離の手術乗り越え「怖さとか不安は全くない」

[ 2023年3月13日 13:40 ]

大相撲春場所2日目 ( 2023年3月13日    エディオンアリーナ大阪 )

<大相撲春場所2日目>4場所ぶりに土俵に上がった序二段・勝呂
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  幕下経験者の序二段・勝呂(25=藤島部屋)が3場所連続の全休から復帰し、233日ぶりの土俵を白星で飾った。

 里田中(16=西岩部屋)をよく見て突っ張って押し出し。力の違いを示す内容だった。「久々だったので緊張したけど稽古もできているので、やってきたことをやれば大丈夫」と確実に白星をつかんだ。
 拓大4年だった19年の全日本選手権で3位に入り、三段目付け出し資格を獲得。卒業後は実業団相撲の強豪・日本通運に入社したが、1年半後に退社して付け出し資格の有効期限ギリギリとなる21年九州場所で初土俵を踏んだ。そこから順調に出世し、昨年名古屋場所では三段目で6勝1敗の好成績。敗れた相撲でも朝乃山を土俵際まで追い詰めるなど強さを見せていた。

 しかしその後、網膜剥離を患って2度も手術。昨年10月後半から少しずつ体を動かせるようになり、今年の1月末から一丁押しを再開した。「医者と相談しながら大阪(春場所)に照準を合わせてきたので準備万端で体も万全です」。完全復活へ向け、しっかり仕上げてきた。立ち合い頭から当たる激しい押し相撲が信条。「かまして前に出ることしかやってきていないので、それに対する怖さとか不安とかは全くないです」と強い気持ちで臨んだ。

 まずはもとの番付に戻ることが目標。同学年には藤青雲(藤島部屋)や日翔志(追手風部屋)、雷鵬(宮城野部屋)といった同じく社会人を経てから角界入りした“脱サラ力士”が幕下に名を連ねている。「大学で一緒にやっていたやつらも上(の番付)にいっぱいいますので、少しずつ上へ行けるように。その通過点が今場所だと思うので、しっかり一番一番内容にこだわってやっていきたいです」。幕下やその上を見据え、再スタートを切った。

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