埼玉・稲垣 全勝ターンで100キャップ飾った!妻・新井貴子から花束でついに“笑った”!?「幸せ」

[ 2023年2月19日 04:45 ]

ラグビーリーグワン第8節   埼玉41ー6花園 ( 2023年2月18日    熊谷 )

<埼玉・花園>稲垣の100試合出場を妻の新井貴子が花束を持って祝福(撮影・篠原岳夫)
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 昨季王者の埼玉は花園に41―6と快勝し、開幕8連勝で首位ターンを決めた。リーグワン初年度の昨季第3節からプレーオフも含めて24連勝。日本代表プロップの“笑わない男”こと稲垣啓太(32)が、前身のトップリーグ(TL)時代から通算100キャップを達成し、節目を白星で飾った。東京SGはBR東京を18―7で下し7連勝。横浜はBL東京を59―48で下した。

 “笑わない男”がついに笑った!?快勝後の100キャップを祝福するセレモニー。稲垣は妻でモデルの新井貴子から花束を受け取った。「ファンに応援してもらい、ホームで妻から花束をもらって100キャップを迎えることができて幸せ」。その頬は緩んでいた。

 FW第1列のプロップは点取り屋で目立つバックスと違い、縁の下の力持ち。「(味方が)トライを取れた瞬間が、自分の仕事がまっとうできたと感じる」と自負する。敵陣密集で体を張り、4トライを演出。ノートライに抑える堅守でも貢献した。

 終盤の“切り札”フッカー堀江が今季初先発した。ロビー・ディーンズ監督による「(稲垣と)長年、フロントローで一緒にやってきたメンバーを選んだ」という節目の試合での粋な計らい。後半1分には敵陣で堀江からパスをもらい、力強いランで約10メートルを突破。「ここに放ってくれると思っていた。堀江さんの背中を見ながらやってきた」と、あうんの呼吸だった。

 入団当初から責任感が強い男。その性格はプレーでも表れ、ボールを持つと自らキャリーすることが多かった。当時コーチだったディーンズ監督は、プレーの幅を広げるために戦術的パスを指導。稲垣は「相手を引きつけてパスすることで、より外側にスペースをつくることができると教えてくれた」。前半6分には敵陣22メートル以内で左へ鋭いパス。先制攻撃のリズムをつくり、成長の証を示した。

 チームは開幕8連勝の首位ターン。13年の入団から5度の頂点に導いている優勝請負人に、100という数字は通過点に過ぎない。「気を引き締め、模索しながら課題に取り組んでいきたい」。表情が緩んだのは、ほんの一瞬だけ。すぐに戦う野武士の顔に戻った。

 ≪乱戦両軍でペナルティー33回!中村駿がPOM≫東京SGは、両軍合わせてペナルティー33回という乱戦を制して7勝目。前半7分にフリーキックから速攻を仕掛けて最後はフッカー中村駿が先制トライ。同28分にもラインアウトモールで中村駿が2トライ目を挙げ、プレーヤー・オブ・ザ・マッチ(POM)に選ばれた。自慢のバックスリーは相手防御に苦しんだだけに、田中澄憲監督は「特にFWが頑張った。こういう(接戦の)試合を勝って学ぶことが、大きな財産になる」。スクラムでもペナルティーを奪うなどFWを統率した中村駿は「ヒットからパワーを出す強みを出せた」とうなずいた。

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