【高校ラグビー】報徳学園・石橋チューカ、魂のチャージも「負けて悔しい」 卒業後は京産大に進学予定

[ 2023年1月7日 16:26 ]

全国高校ラグビー大会決勝   報徳学園10―41東福岡 ( 2023年1月7日    花園ラグビー場 )

<報徳学園・東福岡> 決勝で敗れ肩を落とす石橋(左から3人目)ら報徳学園フィフティーン(撮影・大森 寛明)
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 決勝が行われ、報徳学園(兵庫)は10―41で東福岡(福岡)に敗れた。史上4校目となる高校3冠、そして兵庫県勢にとっての初優勝を目指したが、あと一歩届かなかった。

 接点の強さやラインアウトで劣勢に立たされ、後半に入って一気にリードを広げられて大敗。ただ、その中でも見せ場をつくったのが高校日本代表候補のNo・8石橋チューカ(3年)だった。0―12で迎えた前半23分、敵陣22メートルライン内で相手のキックに対して激しくチャージ。左手首でブロックしてボールを奪うと、これを起点にチームのトライが生まれた。

 「トライにつながって良かったです。最後、負けてしまって悔しいです」

 ナイジェリア人の父と日本人の母の間に生まれ、両親は離婚。母・淳子さんに女手一つで育てられ、高校入学後はOBで元日本代表の高木重保さんの実家に下宿し、高木さんの母、佐代子さんと2人で暮らしてきた。「おばあちゃん」と慕う佐代子さんは連日、応援に来て、母・淳子さんも2回戦に続いて決勝のスタンドに駆けつけた。

 「(高木さんは)おばあちゃんが毎日、ご飯を作ってくれたおかげで体をデカくできた。優勝を見せたかった。お母さんは仕事が忙しい中で来てくれて、最後に良いプレーを見せたかったけど、それができなかった。悔いが残らないプレーができたのは良かった」

 周りへの感謝、恩返しの思いを持って戦った決勝。思うような結果とはならなかったが、力は出し切った。卒業後は関西リーグで連覇をしている京産大に進学する予定。さまざまな思いを胸に、次の舞台に進む。

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