東福岡 日本一へ報徳学園を「破る」だけ チームスローガン通りに念願“幻の決勝”で集大成見せる

[ 2023年1月7日 06:00 ]

オンラインで取材に応じる東福岡(代表撮影。左から藤田監督、大川主将、舛尾、藤井、高本、石原)
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 第102回全国高校ラグビー大会は7日に大阪府東大阪市の花園ラグビー場で報徳学園(兵庫)―東福岡の決勝が行われる。6大会ぶりの優勝を目指すAシードの東福岡は6日、報徳学園(兵庫)との決勝に向け兵庫県内で約90分、最終調整。昨春の選抜大会の決勝で対戦予定だったが、新型コロナ禍の影響で東福岡が大会本部からの勧告を受け辞退した。実現した“幻の決勝”に全てをぶつける。

 昨春。選抜大会の決勝で両者は対戦予定だった。だが、東福岡が予選で対戦したチームから新型コロナの陽性者が出たため主催者からの勧告を受け、戦わずして準優勝に終わった。藤田雄一郎監督は「選手に中止を告げた時は動揺と残念な気持ちでいっぱいだった」と述懐。選手には花園決勝という「最高の舞台で決勝戦をもう一回やろう」と鼓舞してきたことが実現した。

 選手も特別な感情を持つ。フランカーの大川主将は「報徳さんという存在があったからこそ、ここまで成長できた。決勝という素晴らしい舞台で対戦できてうれしい」と話した。6日は兵庫県内で調整。報徳学園は東福岡と同じく高校日本代表候補8人を擁し“高校3冠”が懸かるが、負けるつもりはない。藤田監督がポイントに挙げたのは1年かけて取り組んできたディフェンスだ。「どれだけ圧力をかけられるか楽しみ。彼らのアグレッシブなアタックのテンポを遅くすれば、こちらも勝機が見えてくる」と青写真を描いた。

 現チームのスローガンは「破る」。1日前の自分の殻を破ることに加え、記録を破るという意味が込められる。5大会はね返されてきた鬼門の準決勝は乗り越えた。大川は「このチームが始まってから優勝が目標だった。その集大成として頑張っていきたい」と誓う。決勝も「破る」だけだ。(杉浦 友樹)

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2023年1月7日のニュース