横浜の“小さな巨人”ファフ・デクラーク 左足首負傷でも問題なし「ぶっつけ本番でも大丈夫」

[ 2022年12月1日 16:16 ]

全体練習後にチームメートへ熱心に助言を送るデクラーク
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 ラグビー・リーグワン1部の横浜(旧キヤノン)に新加入した南アフリカ代表通算46キャップを誇るSHファフ・デクラーク(31)は1日、東京都町田市内のチーム施設で報道陣の取材に応じた。同国代表として秋の活動を終え、先月28日に来日。同26日のイングランド代表とのテストマッチで左足首を負傷したが、今月18日の神戸(旧神戸製鋼)との開幕戦(神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場)出場へ意欲を示した。

 “小さな巨人”は、すでにチームに溶け込んでいた。左足首負傷の影響でこの日は別メニュー調整だったが、全体練習後に荒井康植(29)、天野寿紀(32)らSH陣へキックフォームを熱心にアドバイス。チームメートへ“ファフ塾”を開講し「9番からのキックのテクニックを教えてくれと頼まれたので、ボールに対する力の伝え方を教えた。質問されたら何でも答えてあげたいし、私も彼らから学ぶことが多い。相乗効果で成長できたらと思う。仲間と意見交換してお互いを高め合うことも楽しんでいる。経験値の高い選手、才能ある若手がそろっている」と笑顔で語った。

 ケガの状態については、チームのメディカルスタッフと検査を重ねており「うまくいけば、来週の頭くらいから練習できる」と回復ぶりをアピール。コンディションが順調に回復しても、日本での十分な実戦を積めないまま、ぶっつけ本番で開幕戦に出場する可能性もある。だが、そこは19年W杯日本大会の優勝メンバーであり、世界屈指のSH。堂々と自信を口にした。

 「不安はない。練習試合がなくて、いきなりぶっつけ本番でも大丈夫だ。なぜかというと、私は覚えが早い方なので、コーチに(戦術の)詳細を聞いて、自分の役割をクリアにする。自分の役割を理解して遂行すれば、目の前の状況に応じてプレーするだけ。問題ない」。

 1メートル72と小柄ながらハードワークと正確なキックを強みとする“小さな巨人”。日本でのプレーは新たな技術吸収も期待され、来秋のW杯フランス大会に向けても重要なシーズンとなる。まずは昨季6位だったチームを上位4チームによるプレーオフ進出に導くため「いろんなスタイルのプレーができることも証明したい。日本の素早く展開されるラグビーでもオールラウンドにプレーすれば、代表のセレクションにも入ることができる」と待ち望んだ。

 ◇ファフ・デクラーク 1991年10月19日生まれ、南アフリカ出身の31歳。南アフリカ代表46キャップ。16年に初招集され、6月のアイルランドとのテストマッチで代表デビュー。日本開催の19年W杯は優勝に貢献した。17年から昨季まで英プレミアシップのセール・シャークスでプレー。ポジションはSH。1メートル72。88キロ。

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