序二段・天一が45歳誕生日に通算600勝目「まだ頑張りたい。定年(65歳)までやろうかな」

[ 2022年11月22日 12:02 ]

大相撲九州場所10日目 ( 2022年11月22日    福岡国際センター )

45歳の誕生日に通算600勝目を挙げた序二段の天一
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 現役生活30年の序二段・天一(山響部屋)がこの日、45歳の誕生日を迎えた。取組では当たってすぐのはたき込みで24歳の黒熊(宮城野部屋)を下し、見事に白星で飾った。

 バースデー白星が通算600勝の節目とも重なった。「そうなんですか、あまり気にしたことないので」と数字は認識していなかったが「長くやりましたね~」と感慨を込めた。関取経験はないが、通算勝利数は現役力士で7位。歴代横綱で見ても、591勝の北勝海(現・八角理事長)や575勝の旭富士(現・伊勢ケ浜親方)を上回る数字だ。

 長持ちの秘訣は「気を若く持つこと」と語る大ベテラン。13年秋場所で当時35歳ながら2度目の三段目優勝を果たすなど、得意の突き押し相撲は若々しい。「だいぶ体力は衰えていますけど。なんせ対戦相手がね、自分が入門する前に生まれていませんからね。親よりも年上ですから(笑)」。今場所の対戦相手は全員、自身よりも20歳以上若い力士だった。それでも「土俵に上がったら一緒なので、負けないように頑張るだけです」と気力は全く衰えていない。

 今場所の3勝目を挙げ、2場所連続の勝ち越しへあと一つ。まだまだ元気に相撲を取り続ける45歳は「定年(65歳)までやろうかなと思っているんですけどね。最後は車いすで土俵の下まで運ばれちゃったりするかも」と笑い飛ばした。「体が動くうちはまだ頑張りたいと思います」。現役続行へ意欲を示す姿は変わらず力強かった。

 ◇天一 俊哉(てんいち・としや)本名=渡辺俊哉。1977年(昭52)11月22日生まれ、新潟県南魚沼市出身の45歳。15歳で北の湖部屋(当時)に入門し93年春場所で初土俵。同期生には谷川親方(元関脇・北勝力)や若藤親方(元幕内・皇司)。97年名古屋場所で三段目優勝。同年秋場所で幕下昇進。13年秋場所で2度目の三段目優勝。最高位は西幕下10枚目(06年九州場所)。1メートル74、151キロ。得意技は突き押し。

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