西村 孝行娘V!昨年は母の日、今年は父の日 大会新17アンダーで今季初優勝

[ 2022年6月20日 05:30 ]

女子ゴルフツアー ニチレイ・レディース最終日 ( 2022年6月19日    千葉県 袖ケ浦CC新袖C=6563ヤード、パー72 )

18番、ウイニングパットを決め笑顔を見せる西村(撮影・西尾 大助)
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 首位タイから出た西村優菜(21=スターツ)が6バーディー、ボギーなしの66をマークし、大会レコードの通算17アンダーで今季初優勝した。昨年9月以来のツアー通算5勝目。昨年5月のワールド・サロンパス・カップで“母の日V”を達成した孝行娘が、今度は父の日にツアー史上11人目のボギーなしで優勝を飾った。3打差の2位には森田遥(25=新英ホールディングス)が続いた。

 最終18番で1・5メートルのバーディーパットを沈め大会レコードを更新すると、西村は観客からの大歓声に満面のスマイルで応えた。昨季4勝の実力者が、やっとつかんだ今季初勝利。「長く感じちゃいました」。言葉に実感がこもった。

 「3日間ノーボギーでラウンドできたのが、自分自身初めてだったのでうれしいです」

 3人が首位に並んで迎えた最終日。分岐点は1打差を追う14番だ。3メートルを沈めてパーセーブし「気持ち的にも乗れた」。15番で7メートルのバーディーパットをねじ込み、ボギーだった森田を逆転。17番パー3では第1打を50センチに寄せて突き放した。3日間の平均パット数24・33は全体1位。パターをピン型からマレット型に替えたことも奏功した。

 今季はここまでプレーオフに敗れての2位を含め、トップ10が5度。優勝に一歩届かず苦しんだ。そんな時も支えてくれたのは家族だ。母・枝里子さん(47)には初めて現地で優勝を見せられた。そして、この日は父の日。昨年は母の日に優勝したが、今年同様に父の日が最終日だったこの大会は60位。父・武彦さん(54)から「父の日は何もないんか」と言われていたと明かし、「いつも“ボギーを打ち過ぎ”と言われるので、ノーボギーを自慢したい。こうして成績を残せるのは両親のおかげ」と感謝を口にした。

 今大会前の世界ランクは49位。6月末時点の同50位以内が出場資格を得るエビアン選手権とAIG全英女子オープンの両メジャー挑戦にも前進した。「1勝できたのは大きい」。ここからさらに勝利を積み重ねる。

 《11人目ボギーなし》ボギーなし優勝は記録の残る90年以降では、21年のヨネックス・レディースの笠りつ子に続くツアー史上11人目。他に2日間に短縮された99年のNEC軽井沢72を韓熙圓がボギーなしで制している。通算17アンダーは08年に三塚優子が茨城・美浦GCで記録した通算16アンダーを1打更新する大会新。袖ケ浦CC新袖Cの記録は、17年のテレサ・ルーら4人の通算12アンダーだった。

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