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競馬実況でおなじみ「ラジオNIKKEI」が羽生結弦特集 入社3年目アナの奮闘記

[ 2022年4月27日 12:07 ]

羽生結弦(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 スポーツ紙の読者なら「ラジオNIKKEI」と聞けば、競馬を思い浮かべる方が大半ではないだろうか。中央競馬の開催日は全レース実況中継。サラブレッドやジョッキーとフィギュアスケーターは、容易にはリンクしない。

 4月12日、同社のツイッターで異色の、そして異例の企画が発表された。

 「こだわりセットリスト特別編~羽生結弦選手特集」の放送が決定――。

 14年ソチ、18年平昌と五輪連覇を達成し、22年北京では4回転半に挑戦した羽生結弦(ANA)の歴代プログラム曲などを、5月5日午前11時~午後0時15分にノンストップで放送するという。

 「こだわりセットリスト」は17年7月にスタート。月~金の曜日ごとのテーマに沿って、同社社員がこだわりの楽曲をチョイスして放送してきた番組で、今年3月末にレギュラーとしては終了。その後は「特別編」として不定期での放送となった。レギュラー時代を含め、フィギュアスケーターのプログラム曲に特化するのは初めてとなる。

 羽生特集を企画したのは、入社3年目の藤原菜々花アナウンサー。フィギュア好きの母の影響で、幼い頃から氷上に熱視線を注いできた。

 「中学生の時からアナウンサーを目指していて、アナウンサーになったら、いつかフィギュアに関連した番組をやってみたいという夢を抱いていました」

 13年10月、カナダ・セントジョンで開催されたスケートカナダ。羽生のフリー「ロミオとジュリエット」をテレビで見て、「なんて美しいんだろう」と心を奪われた。ニースでもソチでも、平昌でもない。“ジョン落ち”の藤原アナが4月12日の告知ツイートを行い、「好きなプログラム曲を教えてください」とリクエストを募集した。

 「ツイートした段階では、羽生選手のファンの方に届かなかったらどうしようとか、お便りが1通も来なかったらどうしようとか、不安な気持ちがすごく強かったです」

 不安は杞憂に終わる。ツイートは拡散され、大きな反響があった。日本はもちろん、中国、韓国、モンゴルやペルーなど海外からも次々に受信。25日の締め切りまでにメールは1207通を超え、約2000通に上った。

 「率直に、ほんとに、ほんっとに驚きました。ここまでお便りが届いたのは、ファンの方々がバトンをつないでくださったからだと思うので、感謝の気持ちをすごく伝えたいです。大ベテランのアナウンサーの方も『このメールの量はおそらく開局以来の出来事だね』と驚いていました」

 リクエスト募集に使用したメールアドレスは、他番組でも使っているアナウンサー共有のもの。このアドレスはanaで始まり、羽生が所属するANAと偶然にも同じだった。

 「ラジオNIKKEIが昔から使っているアドレスで、アナウンサーが携わった番組は、だいたいこのアドレスでお便りを募集しています。ANA様の企画と思って送ってくださった方もいたんじゃないかと思います。勘違いさせてしまって申し訳ない気持ちもあるんですけど…」

 放送時間は限られており、羽生の過去の全てのプログラム曲を流すことはできない。ファンの希望に最大限、応えられるように選曲作業が進む。

 「曲が流れると、脳内でも演技が再生されますし、この試合を見に行ったなとか、あの道を通ったなとか、思い出がよみがえることもあります。映像とはまた違った魅力がある、ラジオならではの企画になればいいなと思っています。放送当日は、少しでも楽しんでいただけるように、精いっぱい頑張ります」

 選ばれしミュージックは5月5日午前11時に“ゲートイン”。羽生が演じた数々の名曲が色鮮やかに、美しく、それぞれの記憶とともに疾走する。(杉本 亮輔)

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