レスリング 尾崎野乃香 涙の銅メダル「自分を褒めたい」

[ 2021年10月7日 05:30 ]

レスリング 世界選手権第4日 ( 2021年10月7日    オスロ )

 女子62キロ級3位決定戦でウクライナ選手(手前)と対戦する尾崎野乃香=オスロ(共同)
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 女子は62キロ級の尾崎野乃香(18=慶大)が3位決定戦でウクライナ選手を下し、銅メダルを獲得した。非五輪階級の55キロ級では桜井つぐみ(20=育英大)が優勝。50キロ級の吉元玲美那(21=至学館大)、53キロ級の藤波朱理(17=いなべ総合学園高)、65キロ級の森川美和(22=日体大)は決勝に進出して銀メダル以上を確定させた。日本勢の東京五輪代表は出場していない。

 敗者復活戦を勝ち上がった尾崎は3位決定戦でウクライナ選手にテクニカルフォール勝ち。「メダルを獲らずには帰れない、ここで成長しないといけないと思って勝つことができた」と涙ぐんだ。

 前日の初戦で東京五輪銀メダルのティニベコワ(キルギス)に惜敗したが、「今までだったら敗者復活を戦い切る力はなかった。切り替えられた自分を褒めたい」と成長を実感。シニアの世界選手権初出場で「自分の持ち味である片足タックルは世界に通用した」と手応えも得た。

 「レスリングに偏る考え方はしたくない」と文武両道を極める慶大生。24年パリ五輪代表となるには東京五輪女王の川井友香子(ジャパンビバレッジ)がライバルとなるが、「来年もこの舞台に必ず立って優勝したい」と言葉に力を込めた。

 《初出場桜井日本勢マル金1号》女子55キロ級で初出場の桜井は決勝でドイツ選手にテクニカルフォール勝ちし、今大会日本勢金メダル1号となった。群馬県にある育英大のレスラーとしては初の世界一で「自信になった。良い環境に恵まれてここまで来ることができた」と笑顔。パリ五輪は川井梨紗子(ジャパンビバレッジ)が金メダルを獲得した57キロ級で出場を目指す。「日本で勝つことの大変さも分かった」と語る20歳が、大舞台の経験を生かして五輪女王に挑む。

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2021年10月7日のニュース