ヤマハ・五郎丸 1232日ぶりの35メートル独走トライ!ラストイヤー初先発MOM発進

[ 2021年3月7日 05:30 ]

ラグビートップリーグ第3節   ヤマハ発動機59ー31NEC ( 2021年3月6日    秩父宮 )

ヤマハ発動機は前半34分、五郎丸がトライを決める
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 各地で8試合を行った。ヤマハ発動機は今季限りでの現役引退を表明している2015年W杯日本代表FB五郎丸歩(35)が、秩父宮でのNEC戦に先発で今季初出場。前半33分に約3年半ぶりのトライを決めるなど15得点を挙げ、チームの連敗阻止の原動力となり、マン・オブ・ザ・マッチ(MOM)も獲得。有終の美へ力強い一歩をしるした。

 待ちに待ったフィールドで、背番号15が輝きを増した。19―7の前半33分、五郎丸は、こぼれ球に鋭く反応。左サイドを約35メートル独走してゴールに飛び込む。17年10月21日のクボタ戦(万博)以来実に1232日ぶりのトライに、日本代表、早大でも慣れ親しんだ秩父宮のスタンドから大きな拍手が起こった。

 「今日は母(日登美さん)の誕生日。“トライを決めて”と言われていたので良かったです」。場内インタビューで再び会場を沸かせ「第1ステージでは、東京で唯一の試合。気持ちが入っていました。前節リコーさんに負け、どう立て直すかにフォーカスして臨みましたが、いい形でリカバーできたと思います」と胸を張った。

 前半5分には自身今季初得点となる同点ゴールを決め、開始2分に先制を許した嫌な流れを断ち切ると後半35分にピッチを去るまで15得点。歴代1位を走るTL得点記録を1269点(2位はニコラス・ライアンの1188点)へ更新し、18年9月8日のクボタ戦(秩父宮)以来となるMOMにも選ばれた。

 開幕戦だった1月16日の神戸製鋼戦は先発が確定していたが、新型コロナウイルスの影響で延期。ラストシーズンに懸ける思いからショックは大きく、堀川隆延監督(47)は、メンタル面を考慮し、2月21日の日野との初戦からメンバー外としたが、全体休養日もクラブハウスに足を運んで汗を流すなど、前向きな取り組みで巻き返しの使者となった。

 「トップリーグでチャンピオンになるラストチャンス。チーム一丸となって結果を残したい」と五郎丸。5月23日の決勝で再び秩父宮を沸かせる決意を示した。

 〈森喜朗氏が観戦〉 東京五輪・パラリンピック組織委員会の会長を辞任した元首相の森喜朗氏が東京・秩父宮ラグビー場で行われたヤマハ発動機―NECに訪れた。来賓席からマスク姿でグラウンドを見つめ、関係者によると、にこやかな様子で観戦を楽しんだという。元日本ラグビー協会会長の森氏は4日に首相官邸を訪れたが、大勢がいる公の場に姿を見せたのは組織委会長を辞任後で初めてとみられる。

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2021年3月7日のニュース