【川淵三郎氏、組織委会長就任へ語る(2)】五輪開催の大前提「感染状況を悪化させない」

[ 2021年2月11日 17:44 ]

<森喜朗会長後任候補関連>自宅前で報道陣の質問に答える川淵三郎氏(撮影・河野 光希)
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 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が11日、女性を巡る発言の責任を取って辞任する意向を固めた。後任の会長就任が決定的となっている組織委の評議員会議長、川淵三郎氏が取材に応じた(1)から続く一問一答は以下の通り。

 ―どういったところで力を発揮するか
 「そんなところまでまだ考えていないよ。いずれにせよ、成功に向けて努力する。今、開催できるかすら、明確ではない。防疫体制をしっかりして、どういう対処の仕方をすることによって、日本でそういう感染が増えないと。日本で開催する大前提は、今の感染状況を悪化させない、少なくとも、その時の感染状況のままで五輪を開催できたら、それは成功と言えるよね。もちろん、それから減ればいいけど。ただ、開催して感染状況がものすごい悪化したら、なんで五輪こういう時になるんだって話になっちゃうんで。それを避けるためにどういう施策が必要なのかってことは今度の五輪開催の一番の問題だと思う」

 ―無観客は意味がないか
 「それはそう思う。そういう立場になった場合、Jリーグが去年500万人のお客さんいれて、プロ野球も何百万人のお客さん入れて特に問題ないわけだよね。2月からJリーグがスタートして、プロ野球もやるよね。その流れを見ながら、変かクラスターが発生しなかったり、同じように問題がないのに何で無観客でやんなくちゃなんないの?って。日本人だけ入れるのはおかしいっていうのは、やっぱり開催国だから、それは別にいいわけで。外国の観客について、こういう風な条件をもって、こういう風な事での日本での指示に従う前提で呼ぶとか、決めがきっちり行われた時、お客さん入れてやることは可能だと思う。医学的、科学的な検証をしっかりした上で、それを元にどう開催していくか。それが国民みんなに理解できて初めて、それならいいんじゃないかと思ってくださることが最低限の条件だな」

 ―多様性について
 「女性のいろんな理事をどう増やしていくか。今回、森さん1人がそういっておかしいというんじゃなくて、僕らの年代含めてだけど、多様性っていうか、女性の差別化というものは当たり前のように今まできているからね。せっかくこういった大問題が起きたんだから、これをきっかけに日本の女性、ダイバーシティ、ジェンダー、そういう事に対してみんなが前向きにとらえていくことが一番大事で。森さんのああいう発言も、日本を変えるきっかけになったと言えるんじゃないの」

 ―自身のSNSで五輪・パラリンピックの開催判断は3月末としていた
 「それはもうおれの推定で。そんなもんじゃねえかな。でも、そんな感じだよな。4月に延びるかも分からないけど。今までツイートでいろんなこと言っているのは個人のつぶやきだから」

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