18季ぶりのプレーオフなのに指揮官不在 NFLブラウンズのステファンスキー監督がコロナに感染

[ 2021年1月6日 09:26 ]

新型コロナの感染が判明したブラウンズのステファンスキー監督(AP)
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 3日のレギュラーシーズン最終戦に勝って2002年以来、18季ぶりとなるプレーオフ進出を決めていたNFLブラウンズ(11勝5敗)のケビン・ステファンスキー監督(38)が新型コロナウイルスに感染していたことが判明。さらに2人のアシスタントコーチと、NFLの選手会長を務めているセンターのJ・C・トレッター(29)、プロボウルに3回選出されているガードのジョエル・ビトニオ(29)、さらにWRのカダレル・ハッジ(25)の3選手も検査で陽性反応を示した。

 ブラウンズは10日の1回戦(ワイルドカード)で3日の最終戦同様に北地区1位でAFC第3シードのスティーラーズと対戦するが、リーグ規定によって感染者は10日間の検疫が必要となっているため、就任1年目でチームを立て直した指揮官とオフェンスラインの主力2人を欠いてのプレーオフ初戦となる。

 スペシャルチーム担当のマイク・プリーファー・コーチ(54)が監督代行となり、ビルズなどで現役選手としてQB経験があるアレックス・バンペルト・オフェンスコーチ(50)がステファンスキー監督に代わって戦術面を担当するが、前週までにすでに6選手と3人のスタッフが感染者リストに入っており、18季ぶりにたどりついたポストシーズンではかつて経験したことのない苦境に立たされている。

 スティーラーズにもその影響は波及。ブラウンズの地元クリーブランド(オハイオ州)で行われた3日の試合ではエースQBのベン・ロスリスバーガー(38)は休養したものの、この日感染が判明したブラウンズのビトニオとハッジは出場しており、スティーラーズの選手も濃厚接触の追跡対象になっている。しかも試合終了後、スティーラーズのマイク・トムリン監督(48)はステファンスキー監督と至近距離で数分間、会話を交わしており、ブラウンズと対戦する相手の指揮官も10日の試合を迎えられるかどうかは微妙だ。

 ブラウンズは大事なプレーオフ初戦を前にして5日、チームの練習施設を閉鎖。NFL側は現時点でピッツバーグ(ペンシルベニア州)で開催されるこの試合を延期する方針は示していないが、試合前日までに感染者と濃厚接触者がさらに増えた場合には何らかの対応を迫られるだろう。

 なお東京都とほぼ同じの1170万人の人口を抱えるオハイオ州では2日に1万4293人の感染が判明。増加ペースは鈍化傾向にあるものの、新型コロナウイルスによる死者数は累計で9247人に達している。

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2021年1月6日のニュース