【玉ノ井親方 視点】白鵬が頭一つ抜けている 朝乃山、正代らの頑張りに期待

[ 2020年7月26日 20:03 ]

大相撲7月場所8日目 ( 2020年7月26日    両国国技館 )

<大相撲7月場所8日目>輝をはたき込みで下す白鵬(撮影・沢田 明徳)
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 白鵬は尻上がりに相撲内容が良くなっている。今場所は踏み込んで当たっているから、崩れる感じがしない。輝戦もまわしは取れなかったが、立ち合いでしっかり足が前に出ている分だけ、はたき込みがあっさり決まった。

 これで50度目のストレート給金である。35歳になり普通はケガや肉体の衰えなどでなかなか勝てなくなるが、この横綱はちょっと違う。衰えとは無縁のようだ。今の白鵬に勝つのは容易ではないだろう。ただ、気になるのは、8日目までの相手が素直に取りすぎていること。自分からもっと仕掛けていかないと横綱のペースにはまるだけだ。

 ここから後半戦を迎えるが、優勝争いを盛り上げていくためにも朝乃山、正代らの頑張りに期待したい。朝乃山はこの日も安定して危なげない相撲だった。正代も良かった。御嶽海の当たりを止めて、左でおっつけながら腰の重い相手を浮かした。ここ数場所は立ち合いで圧力負けしなくなり、自分から攻めていけるようになった。

 後半戦は星のつぶし合いになる。ただ、現時点で安定感では白鵬が頭一つ抜けているのは間違いないだろう。(元大関・栃東)

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2020年7月26日のニュース