夏場所は中止の方向 緊急事態宣言延長、実施厳しく コロナ禍で相撲協会

[ 2019年5月3日 21:57 ]

両国国技館
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 日本相撲協会が新型コロナウイルス感染拡大の影響により、24日に初日を予定していた大相撲夏場所(両国国技館)を中止する方向で調整していることが3日、複数の関係者の話で分かった。

 相撲協会は開催可否について、政府の要請に沿って対応するとしている。6日期限の緊急事態宣言が31日まで延長される方向となったこともあり、実施は厳しさを増していた。

 関係者によると、4日の延長表明を受け、電話などでの持ち回り理事会を経て正式決定する見込み。本場所が中止されれば、八百長問題の影響を受けた2011年春場所以来、9年ぶり3度目となる。

 協会は3月、大阪の春場所を史上初の無観客で実施。協会員に感染者が出れば打ち切りの方針だったが、15日間を完遂した。

 コロナ禍が収まらない状況下、4月3日の臨時理事会で夏場所と7月の名古屋場所を2週間延期する措置を決めた。4月7日に緊急事態宣言が発令されるなど事態は悪化。協会内でも3日までに、高田川親方(元関脇安芸乃島)、十両白鷹山ら計7人の感染が判明している。

 ある協会幹部は「春場所の時とは状況がかなり違う。協会内で感染者も出たし、夏場所の開催は絶望的だ」と話した。

 【大相撲を巡る経過】
 3・1 新型コロナウイルス感染拡大を受け、日本相撲協会臨時理事会で、春場所を史上初の無観客で行うことが決定
 8 春場所初日を実施
 22 春場所が千秋楽を迎え15日間の日程を終了
 25 朝乃山が大関昇進
 4・3 臨時理事会で夏場所と名古屋場所の2週間延期を決議
 7 政府が緊急事態宣言を発令
 10 幕下以下の力士1人のウイルス感染が判明
 25 高田川親方、十両白鷹山ら6人の感染を発表
 27 夏場所の新番付を発表
 30 高田川親方、白鷹山ら6人の退院公表
 5・1 安倍晋三首相が緊急事態宣言延長を4日に決める意向を表明

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2020年5月3日のニュース