データで見る八村の第18戦 レナードを凌駕する18試合目の輝き 異なる2人の立ち位置
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八村塁(21)はクリッパーズ戦で自己最多の30得点(新人の30得点以上は3人目)をマーク。敗れたものの、デビューから18戦目で“階段”をひとつ上がったような試合となった。
マッチアップしたのは昨季ラプターズをファイナル初優勝に導き、スパーズ時代を含めて2度目のMVPとなったフォワードのカワイ・レナード(28)。今季の年俸が3274万2000ドル(約36億円)に達しているクリッパーズの大黒柱は、点差の開いた第4Qにさらに得点を重ねて八村を追い抜いて34得点を稼いだが、そこには今季デビューしたルーキーより「下」にいたくないという意地のようなものが見え隠れしていた。
八村は6月のドラフト時、いろいろなメディアで「レナードに似たタイプ」だと紹介されている。レナードは強豪校がほとんどいないマウンテン・ウエスト・カンファレンスに所属するサンディエゴ州立大の出身。カイリー・アービング(現ネッツ)がキャバリアーズに全体トップで指名された2011年のドラフトでは1巡目指名ながら、全体15番目になってスパーズに名前を呼ばれた選手だった。なぜなら抜群の身体能力を持ちながらもジャンプシュートのループが低く、精度はいまひとつ。オフェンスでもディフェンスでもマッチアップした相手選手を完全に制圧するほどのスキルはなかった。
それでいてスパーズはまだ「熟していない」状態だったレナードに限りない可能性を感じ、試合で使い続けた。そこが同じく「パワーハウス」とは言えないウエストコースト・カンファレンスから全体9番目で指名され、同じようなループの低いシュートを打っていた「熟していない」八村と比べられるようになった。
ただしどちらもドラフト指名時に「伸びしろ」を残していると見られた選手とは言え、両者の間では“進化”のスピードが違う。レナードはロックアウトでレギュラーシーズンの試合数が82試合から66試合に短縮された2011年にNBAにデビューしたが、先発に昇格したのは11試合目になってから。そしてこのシーズンの最多得点は43分出場したトレイルブレイザーズ戦での「24」だった。
あまりにも対照的なのがデビューから18戦目での試合内容。レナードは敵地ニューオーリンズでのホーネッツ戦(現ペリカンズ)に先発したものの、わずか7分の出場で無得点に終わっている。故障なのか、それとも開始早々に15―22と劣勢に立たされたことでグレグ・ポポビッチ監督の逆鱗に触れたのかは定かではないのだが、八村が30得点を記録したデビューからの18戦目で、彼は早々とダニー・グリーン(現レイカーズ)との交代を命じられていた。
レナードは20歳で迎えたルーキーイヤーで64試合に出場(先発38試合)して平均11・9得点。ただし18戦目までの平均は7・4得点だった。八村の姿をそこに重ね合わせてみる。レナードと違って彼はデビューから18戦連続で先発で起用され、平均13・3得点。過去と現在の“立ち位置”としては八村の方が明らかに「上」にいる。もちろんそれが将来をすべて指し示しているものではないだろうが、ドラフト前にNBA系メディアが「レナードに似ている」とした選手は、18戦目という“点”で見るとまったく違った足跡を残している。
レナードがNBAの門をくぐることになった2011年のドラフトで上位指名された選手の中にはケンバ・ウォーカー(現セルティクス)、クレイ・トンプソン(ウォリアーズ)、ジミー・バトラー(現ヒート)らがいて、2巡目の全体41番目には八村とチームメートになっているダビス・バターンズ、最終60番目にはアイゼイア・トーマスといった現ウィザーズ勢もいる。つまりこの年のドラフトは豊作だった。
にもかかわらず全体6番目指名権を持っていたウィザーズが指名したのはチェコ代表のセンターでもあった当時21歳のヤン・ベセリー(現トルコ・リーグ所属)。べセリーは結局、NBAでは162試合出場しただけで平均3・6得点、3・5リバウンドという目立たない成績を残してNBAを去っていった。
もしこの時、先見の明があればウィザーズはレナードを指名できたのである。するとその先にあった“未来”はどうなっていたのだろう…。「レナードに似ている」とされた八村をウィザーズが指名するはずもなく、この2人には今、多くの人が見ている現実とは大きく異なった世界が広がっていたはずだ。
八村にとってNBA人生は始まったばかり。勝負はこれからだ。本当はウィザーズだったかもしれない?レナードは18戦目消化時点では八村の後塵を拝しているが、3季目にはもうファイナルのMVPとなった。
点差が開いたのにシュートを入れ続けて記録したレナードの34得点。その姿はウィザーズの背番号8に何かを訴えているようにも見えた。(高柳 昌弥)
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