「まだ、終わっちゃいない」富樫勇樹、右手骨折から復活 そして五輪でリベンジだ

[ 2019年9月14日 14:34 ]

自身を題材にした黒板アート作品を写真に収める富樫
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 男子バスケットボールW杯開幕前の8月24日。7月の練習中に右手第4中手骨を骨折して日本代表から外れた富樫勇樹(26=千葉)は日本―ドイツの強化試合を視察するため、さいたまスーパーアリーナにいた。会場前のけやき広場には自身を題材に大宮光陵高の美術部が描いた黒板アートが展示されており、試合前に美術部の学生らと交流。サインと日付を書き込み、作品を“完成”させた。鋭い眼光でドリブルする自身の姿とともに記されていたのは、くしくも「まだ、終わっちゃいない」の文字。W杯出場の夢が叶わなかった中、20年東京五輪へ向けて身に染みるフレーズだった。

 W杯で日本代表はチェコ、トルコ、米国との1次リーグで3敗の最下位に沈み、順位決定リーグでもニュージーランド、モンテネグロに敗れた。W杯は前身の世界選手権を含めて5回目の出場だったが、1勝もできずに終わったのは初の屈辱。出場32チーム中31位に終わった。事前の強化試合ではニュージーランド、ドイツに勝利するなど手応えを得ていただけに、ショックも倍増。八村塁(ウィザーズ)、渡辺雄太(グリズリーズ)のNBA選手を擁して大会前は“日本版ドリームチーム”とも称されたが、厳しい現実を突きつけられた。

 絶対的司令塔だった富樫の離脱により、ポイントガード(PG)は主に篠山竜青(川崎)と田中大貴(A東京)が担った。篠山は激しい守備、田中は不慣れな位置ながら適応能力の高さを発揮。それぞれ持ち味は出したが、スピード感あふれるゲームメークと高い得点力を誇る富樫がいれば、結果が変わっていた可能性はある。

 19~20年シーズンのBリーグは10月3日に開幕。日本人初の年俸1億円選手となった富樫は「五輪直前のシーズンということで、けがなく終わりたい。Bリーグは来年の五輪へのアピールの場にもなる」と力を込めた。W杯に出場できなかった富樫にも、W杯で惨敗した日本代表にも、東京五輪というリベンジには最高の舞台がある。

 「まだ、終わっちゃいない」

 (記者コラム・木本 新也)

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