関取最軽量の炎鵬 新入幕確実で大暴れ誓う「一番ほしいのは技能賞」

[ 2019年4月9日 18:50 ]

夏場所での大暴れを誓う炎鵬
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 大相撲春巡業が9日、静岡市駿河区で行われ、新入幕を確実にしている十両の炎鵬(24=宮城野部屋)が夏場所(5月12日初日、両国国技館)に向けて、「大暴れしたい。一番ほしいのは技能賞ですけど、三賞を狙っていきたいですね」と目を輝かせた。

 連日の激しい相撲で人気を集める24歳。3月の春場所は十両2枚目で8勝7敗と勝ち越して、初土俵から13場所目で幕内昇進を確実にした。「順調すぎると言えば、順調すぎ。自分なりに手応えもあり、肉体的、精神的にも日々成長できていると思う」。心身の充実を感じながら、入門時に兄弟子、横綱・白鵬からかけられた「人生一度きり」という言葉を胸に刻み、「死ぬ気でやる」と強い覚悟を持って挑んでいる。

 新大関の存在にも刺激を受けている。自身より2学年下の22歳、貴景勝について「ただただ凄い。精神力、考え方が凄い」とうなる。そして、「相撲に懸けているのが見ていて伝わってくる」と感嘆した。その新大関は、1メートル75と決して、体格的に恵まれているわけではない。その「コンプレックス」を武器に変えて番付を駆け上がってきた。

 関取最軽量である炎鵬の8日時点の体重は99・8キロ。幕内になれば、1メートル80、150キロが当たり前の世界で、身長も1メートル69しかない。それでも「今はこれが一番いい」と持ち味のスピードと粘り腰を生かした、従来のスタイルで幕内でも勝負を懸けるつもりだ。三賞の次なる目標は「結びの一番で取りたい」と力を込めた24歳。その瞳にはさらなる夢が隠れていそうだ。
(宗野 周介)

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2019年4月9日のニュース