第三者委、日大受験者数減少、財務悪化を憂慮 「学生ファースト」の運営望む

[ 2018年7月30日 18:41 ]

日大アメフット部の悪質反則問題を巡る調査について最終報告に臨む、第三者委の勝丸充啓委員長
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 日大アメリカンフットボール部による悪質な反則問題を調査している日大の第三者委員会は30日、都内で最終報告記者会見を行った。

 この日、午前中に日大に最終報告書を提出。内田正人前監督の独裁体制を可能としたガバナンス機能の働かない状態を問題視。学校法人トップの田中英寿理事長については、アメフット部に対するガバナンス機能不全を招くような人事を容認したこと、今なお公の場に姿を見せることもなく、外部発信を行っていない状況を批判した。

 報告書では「本件事案を通じて痛感されたことを端的にいえば、日大において学生ファーストの精神が見失われていたこと」とし、「今後、私立大学等経常費補助金の減額も懸念される上、大学の信頼低下はオープンキャンパスの来場者数の減少にもあらわれており、入学試験受験者数の減少につながる可能性もあり、財務に深刻なダメージを与えることも憂慮される」と指摘。

 日大の代表者で業務を総理する田中理事長に対して「責任者としての反省声明を発表するとともに、説明責任を果たし、今後は学生ファーストの大学運営を行う旨の宣言をすることを強く望む」とした。

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2018年7月30日のニュース