日大第三者委、いまだ外部発信しない田中理事長を批判「社会からの批判増幅させた」も辞任は求めず

[ 2018年7月30日 18:18 ]

日大アメフット部の悪質反則問題を巡る調査について最終報告する、第三者委の勝丸充啓委員長(左
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 日大アメリカンフットボール部による悪質な反則問題を調査している日大の第三者委員会は30日、都内で最終報告記者会見を行った。

 大学本部のアメフット部に対するガバナンス(組織統治)体制の検証を行った第三者委は、内田正人前監督の独 裁体制を可能としたガバナンス機能の働かない状態を問題視。学校法人トップの田中英寿理事長については、アメフット部に対するガバナンス機能不全を招くような人事を容認したこと、今なお公の場に姿を見せることもなく、外部発信を行っていない状況が「社会からの批判を増幅させた」と厳しく批判。「日大の最高位の立場にある者として、反省と謝罪を含めた説明責任を果たすべき」とした。

 しかし、勝丸委員長は、田中理事長の「出処進退は本人が判断されること。処分も大学当局が考えること」と述べた。

 7人の弁護士で構成される第三者委は6月29日の中間報告で、内田前監督や井上奨前コーチの反則指示を認定。選手、関係者ら70人の聞き取り、145人のアンケート調査を実施し、一部の日大関係者が事件のもみ消しを図る口封じ工作を企てたことも明らかにした。その後は事件の背景の究明や大学本部のアメフット部に対するガバナンス(組織統治)体制の検証などをしてきた。

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2018年7月30日のニュース