イーグルスのQBウェンツが膝のじん帯断裂か? 地区1位確定も衝撃走る

[ 2017年12月11日 13:11 ]

前方からタックルを受けて左膝を負傷したイーグルスのQBウェンツ(AP)
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 NFLのシーズンMVPの最有力候補に挙げられているイーグルスのQBカーソン・ウェンツ(24歳)が10日、敵地ロサンゼルスで行われたラムズ戦で左膝を痛めてプレーを断念。プレーオフを含めた今季の出場は絶望になった。

 アクシデントに見舞われたのは第3Qの終盤。ウェンツはスクランブルからエンドゾーンめがけて突進したが、その際に受けたタックルで膝を痛めた。この時はプレーを続行してWRオルション・ジェフリー(27歳)に2ヤードのTDパスを通したが、そのあと歩いてロッカールームへ移動。AP通信は2人の関係者の証言として「左膝の前十字じん帯を断裂している」と伝えており、今季3296ヤードと33TDパスをマークし、この試合でも4つのTDと291ヤードを獲得した司令塔がイーグルスからいなくなるおそれが出てきた。

 ウェンツを失ったイーグルスは、4点を追って迎えた第4Qの5分6秒からジェイク・エリオット(22歳)が2つのFG(41ヤード、33ヤード)を成功させて加点。最後はファンブル・リカバーからDEブランドン・グラハム(29歳)が16ヤードを走ってTDを奪い、43―35(前半24―14)で接戦をものにした。

 これで11勝2敗となったイーグルスは3試合を残してNFC東地区で4季ぶりの1位が確定。全チームのトップを切って地区優勝は決めたものの、第1シードの確保を目指す今後の試合(ジャイアンツ、レイダース、カウボーイズ)では控えのQBニック・フォールズ(28歳)で戦うことになりそうだ。

 ダグ・ピダーソン監督(49歳)は「精密検査(11日)が終わるまではなんとも言えない」とプレーオフ進出を決めたにもかかわらず、ウェンツの負傷で険しい表情。フォールズは「彼(ウェンツ)はチームのリーダー。でも自分も準備はできている」と語ったが、スーパーボウル初制覇を目指すイーグルスと地元フィラデルフィア市民にとっては衝撃的なアクシデントとなった。

 NFC西地区1位のラムズは9勝4敗。昨季のドラフト全体トップで指名されたQBジャレッド・ゴフ(23歳)は26回中16回を成功させたが、パス獲得は199ヤード(1TD)止まり。同年の全体2番目指名だったウェンツとの同期生による直接対決に敗れた。

 なお同一年度のドラフトで全体1番目と2番目に指名されたQB同士が対決したのはスーパーボウルの時代に入ってからは8回目だが、2番目指名のQBがいるチームが勝ったのは2015年のマーカス・マリオータ(24歳=タイタンズ)以来、3回目。NFC西地区では2位のシーホークス(8勝5敗)も敗れたためにラムズとのゲーム差(1)はそのままで、両者は次週(17日)にロサンゼルスで激突する。

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2017年12月11日のニュース