美帆、平昌で金量産だ 1500でまた日本新!W杯開幕4連勝

[ 2017年12月11日 05:30 ]

スピードスケートW杯第4戦 ( 2017年12月9日    米国・ソルトレークシティー )

女子1500メートルで1分51秒49の日本新で優勝した高木美
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 スピードスケートW杯第4戦の2日目が9日、米国・ソルトレークシティーで行われ、女子1500メートルは高木美帆(23=日体大助手)が自身の日本記録を0秒3塗り替え、1分51秒49で優勝した。女子500メートルは小平奈緒(31=相沢病院)が36秒54で制し、W杯15勝を含め、昨季からの連勝を23に伸ばした。

 4年に一度の夢舞台をにらんだ今季のW杯4大会。最終盤を迎え、23歳の高木美にエースらしい風格が漂う。前日に団体追い抜きで半分以上も先頭を務めて世界記録を塗り替える奮闘を見せた。一夜明けて女子1500メートルに登場。それでも、「ダメージは思ったほどなかった」と疲労を感じさせずまたも日本記録を更新する快走を見せた。今や世界一、タフな選手といっても過言ではない。

 前半の速さを意識して臨んだレース。連戦でスピードを上げる練習の量が減っている影響からか、狙ったほど加速できず700メートルの通過は第3戦の53秒42より、100分の1秒遅れた。「その分、後半のラップが出た」と、ここから軽やかな滑りを維持した。1100メートルでは前回の1分22秒02から1分21秒87に上げて巻き返し、懸命に脚を伸ばしてゴールした。

 主戦場とするこの種目で、五輪前の国際大会を無敗で終えた。それだけでなく、第3戦では日本勢として初めて3000メートルを制し、団体追い抜きは大黒柱としてチームを引っ張り、全3レースで世界記録を更新した。W杯3種目で金メダルを獲得しただけでなく、1000メートルも出場した2レースで2位2回と隙がない。

 10年バンクーバー五輪以来となる自身2度目の五輪ではメダル量産の期待もふくらむ。「とりあえず第1幕が終わり、という感じ。第2幕は開いてみないと分からない。自分がやれることに向き合っていくだけ」と浮足立つことなく、冷静に足元をみつめた。

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