神奈川大 20年ぶりV“青学・東海”2強にくさび、鮮やか逆転

[ 2017年11月6日 05:30 ]

全日本大学駅伝 ( 2017年11月5日    愛知・熱田神宮~三重・伊勢神宮 8区間106・8キロ、スタート時の天候=晴、気温12度、湿度64%、北北西の風4メートル )

全日本大学駅伝 20年ぶり3度目の優勝を決めた神奈川大のアンカー・鈴木健吾
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 神奈川大が“青学・東海”の2強にくさびを打った。最終8区でエース・鈴木健吾(4年)が東海大との17秒差を逆転。5時間12分49秒で、実に20年ぶり3度目の伊勢路制覇を果たした。箱根連覇の経験を持つ強豪の復活で、正月の風物詩は激戦必至。出雲駅伝に続く2冠を狙った東海大は2位、大会連覇に挑んだ青学大は3位に終わった。

 神奈川の2校による大接戦は、最後の最後で大砲・鈴木健が火を噴いた。「食らいついたレースをしてくれたみんなのおかげ。いいとこ取りしちゃった」。神奈川大史上最強と称される男がゴールテープに飛び込むと、プラウドブルーの歓喜が20年ぶりに伊勢路に広がった。

 東海大に17秒遅れでたすきを受け取ったが、今年の箱根駅伝2区区間賞のエースにとっては射程圏。3キロすぎに先頭の前に出るとそのまま一気にぶっちぎった。「2強に挑戦しようとやってきた」と鈴木健。昨年は出場すらできなかった大会で「青学・東海」時代に風穴を開けてみせた。

 ゴール後、大後栄治監督は「長い道のりだった。なんとも言えない感慨深い思い」と目を閉じた。コーチ時代を含めてチームの栄枯盛衰の歴史を見続けてきた。89年に同大コーチに就任。箱根駅伝では96、97年度に連覇を達成するなど“神大時代”を経験した。だが近年はシード権確保もままならない状況が多くなっていた。

 再浮上に向け、練習方法を抜本的に見直したのは8〜9年前から。「腹が減るだけの練習はやめろ」と話すように、20年前より練習量は3割減らした。一方で、いかに効率よくスピードを出せるかという点にフォーカス。動きづくりの徹底に時間を割いた。「過去の成功体験は捨てられなかったが、そこを自己否定した。練習量を減らすというのは怖さもあった」としみじみと振り返った。

 今年の箱根駅伝は5位で12年ぶりのシード権を獲得。出雲駅伝ではエース鈴木健抜きで6位と、その萌芽(ほうが)は確実に現れつつある。「(箱根に)ロックオンができたのかな」。選手による胴上げをやんわり拒否した指揮官にとって、あくまで本番は箱根路。学生3冠の最終決戦は“3強激突”となる。

 ◆鈴木 健吾(すずき・けんご)1995年(平7)6月11日、愛媛県宇和島市出身の22歳。宇和島東高から神奈川大に入学し、1年時の箱根駅伝では6区19位。2年時も2区14位と結果を残せなかったが、3年で駅伝主将となり成長。全日本大学駅伝、箱根駅伝の予選で日本人トップに。今年1月の箱根では2区で区間賞を獲得し、神奈川大を首位に押し上げた。今年3月の日本学生ハーフは学生歴代8位のタイムで優勝。卒業後は富士通入社が決まっている。1メートル63、46キロ。

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