【玉ノ井親方・視点】研究されている稀勢 左封じの対抗策必要

[ 2017年7月12日 08:35 ]

大相撲名古屋場所3日目 ( 2017年7月11日    愛知県体育館 )

栃ノ心(左)に寄り切りで敗れ2敗目を喫した稀勢の里
Photo By スポニチ

 稀勢の里は立ち合いで当たってから一瞬、左をのぞかせたけど、栃ノ心に両前まわしを引きつけられ、差し切れなかった。左を使えないようにうまく相手に研究されている感じだったね。今場所は、みんな横綱の左を封じる策をよく考えて取っている印象を受ける。

 ただ、横綱も左を差せないなら差せないなりに他のやり方を考えるべき。例えば、当たってからまず前に出て押し込む。左をさぐりながら右で喉輪にいったり、突いていったりと左右の腕を交互に使っていく。足ももっと使わなきゃ。でも、この日は足が止まっていたし、左を差せないとなると急にバタバタしてしまっていた。

 今のような相撲を続けていると、余計に体の状態が悪いとみられがちだ。でも、それより苦戦の原因は、相手に取り口をうまく研究されている面が大きいと考えている。とにかく、出てきた以上は結果を求められるのが横綱。相手以上に考えて相撲を取り、自分で苦境を打開していくしかない。(元大関・栃東)

続きを表示

2017年7月12日のニュース