高安 新大関優勝で綱獲り視野「上を目指すなら必然になる」

[ 2017年6月27日 05:30 ]

大相撲名古屋場所の番付表を手に、記者会見する新大関の高安
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 日本相撲協会は26日、名古屋場所(7月9日初日、愛知県体育館)の新番付を発表し、夏場所後に新大関となった高安(27=田子ノ浦部屋)は東の2番目に就いた。早くも最高位を視野に入れている新大関の目標は初優勝。初土俵から所要73場所での新大関は史上9位のスロー昇進だが、看板力士の緊張感をも楽しみながら、一気に番付を駆け上がる覚悟を示した。

 既に看板力士としての自覚は備わっている。番付で自身が大関となったことを再確認した高安は「うれしい気持ちや責任の重さ、いろいろな思いがあるが、しっかり自覚して取り組みたい。見ている人に凄いなと思われる大関になりたい」と言い切った。

 大関獲りだった夏場所の前に「全勝優勝したい」と話したが、初優勝を狙うという目標は今場所も変わらない。だが「優勝」の意味合いは変わってきている。「ここから上を目指すのであれば優勝というものが必然になってくる」。上にあるのは横綱という地位だけ。大関での優勝=綱獲りだけに、それを強く意識している。

 手応えはある。春場所は初日から10連勝、夏場所も9日目まで1敗を守るなど横綱との対戦まで優勝争いに加わった。「5月(夏場所)も落とした星もある。そういうところを考えながら、悔しい気持ちを稽古場にぶつけていく」。看板力士になったことによる緊張感すら「それもだいご味。味わいながら、楽しみながらやっていく」と言える強心臓も、この男の魅力だ。

 最近では06年夏場所の白鵬、02年初場所の栃東が新大関で賜杯を抱いている。高安が新大関優勝を果たせば、一気に年内の昇進も見えてくる。同じ年に三役から横綱まで駆け上がれば、千代の富士以来。目の前で兄弟子の稀勢の里の横綱昇進を見てきた高安は、史上9位のスロー昇進から一気に最高位を獲りにいく。

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