ノリス 国内メジャー初優勝「思った通りのプレーができた」

[ 2017年6月4日 18:49 ]

日本ゴルフツアー選手権杯を笑顔で掲げるノリス
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 男子ゴルフツアーの日本ゴルフツアー選手権森ビル杯・最終日が茨城・宍戸ヒルズCC西Cで行われ、日本ツアー2年目のショーン・ノリス(35)が、国内メジャー初優勝した。

 ギャラリーの歓声が最高潮に達したのは10番パー4の第2打だった。残り185ヤードを7Iで打ち、ピン手前から転がして、そのままカップインさせた。「完璧に打ったと思ったので、安心した」。この会心のショットで、スコアを自らVラインに設定していた10アンダーまで一気に伸ばす。その後は11番で6メートル、13番でも同じ距離を沈め最終18番もバーディーで締めくくる。2位に4打差をつける圧勝で、昨年のレオパレス21ミヤンマーオープン以来の日本ツアー2勝目を挙げた。

 「今年は日本で1勝することが目標だったので、今は凄く興奮している。これだけのスコアを出せたのは、自分が思った通りのプレーができたから。このコースは8〜9割が左から右に曲がるホール。自分の球筋に合っている」と会心の笑顔で振り返った。

 1年越しのリベンジだ。この大会に初出場した昨年は初日に首位スタートを切るも、その後伸び悩み5位に終わっていた。「(大会前から)ここは自分に合っているコースだと思っていた。とても好きなコースなので、(今週は)キーポイントを見つけてプレーが出来た。勝因はショット。パットも良かった」。1Wの平均飛距離は300ヤードの飛ばし屋だが、難コース対策のためこの日はパー3を除く14ホール中、実に半数の7ホールで1Wを封印。手堅いコースマネジメントに徹したのが宍戸攻略につながった。

 4月8日に、母国南アフリカで出張料理人として働いているキャンディス夫人(25)と結婚。国内ツアーのパナソニック・オープン終了後に2週間、バケーションを取り、シンガポールやタイを新婚旅行で巡った。「(夫人は)この優勝を凄く喜んでいると思う。彼女は(南アフリカの)新居に入れる家具を買いたいと考えていると思うので、何かプレゼントしてあげたい」

 ゴルフを始めたのは7歳から。通っていたゴルフ場のアンバサダーに全米オープン覇者のアーニー・エルスがいて、欧州ツアーに参戦するようになってから親交を深めるようになったという。「ゴルフは難しいので我慢が大事だと教えられました。それは僕のゴルフに役立っています」と母国の英雄のアドバイスに感謝する。

 今大会の優勝で全英オープンの出場権と国内ツアーの5年シードを獲得した。「米国のツアーは大きくなりすぎて、あまり好きではない。欧州ツアーは面白いと思っているけど、欧州に行ったとしても必ず日本ツアーに帰ってくる。日本は観客とフレンドリーに触れ合える」

 今季の目標は日本ツアー1勝だったが「今年中にもう1勝したい。シーズンが終わった時に賞金ランクでトップ10に入れれば」と自らのノルマを上方修正する。日本選手にまた一人難敵が現れた。

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2017年6月4日のニュース