ケンブリッジ惜しい!ガトリンに0秒03差「多少自信に」

[ 2017年5月22日 05:30 ]

陸上 セイコー・ゴールデングランプリ川崎 ( 2017年5月21日    川崎市等々力陸上競技場 )

男子100メートル決勝、ガトリンに次ぎ2着でゴールするケンブリッジ飛鳥(中央)左はサニブラウン
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 昨年のリオデジャネイロ五輪男子400メートルリレー銀メダリストのケンブリッジ飛鳥(23=ナイキ)は向かい風1・2メートルの中、10秒31で2位に入った。04年アテネ五輪金メダリストのジャスティン・ガトリン(35=米国)に0秒03差で敗れたが、最後まで競り合う展開に。ビッグネームにひるむことなく走り切った23歳が日本初の9秒台突入に向けて自信を深めた。多田修平(20=関学大)が10秒35で3位、サニブラウン・ハキーム(18=東京陸協)は10秒42で4位だった。

 昨年8月14日、日本の裏側で味わった悔しさとは違う感情がケンブリッジに芽生えた。リオ五輪準決勝でガトリンと同組で走った際は自らの走りを見失って最下位となったが、280日後のこの日は「しっかり競ることができた。多少自信になった」と成長を実感。相手は今季初戦で万全ではなかった上に、向かい風だったためタイムも10秒31と伸びず8月の世界選手権参加標準10秒12に届かなかった。それでもリオで0秒23あった差は0秒03に縮まり、ガトリンからも「彼の走りは本当に素晴らしい」と称賛された。

 4月に出場した米国での3大会は全て追い風参考記録になる不運もあったが、前走のダイヤモンドリーグ上海大会(13日)では10秒19で4位に入った。今大会が国内初レースで「腕の振りと足の動きがかみ合っていない。タイム的にはなんとも言えない」とまだまだ修正段階だが「今までの4レースに比べればだいぶいい」と前を向く。次は6月4日の鳥取・布施スプリントを予定。ガトリンと競り合った自信を胸に日本人初の9秒台へ、まずは標準突破を狙う。

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2017年5月22日のニュース