錦織 会心ストレート!61分で4強「最初からどんどん攻めた」

[ 2017年1月7日 05:30 ]

テニス ブリスベン国際 ( 2017年1月6日    オーストラリア・ブリスベン )

ブリスベン国際 男子シングルスで2年ぶりに4強入りを果たし、ファンにサインをする錦織圭
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 世界ランキング5位で第3シードの錦織圭(27=日清食品)が、男子シングルス準々決勝で同79位のジョーダン・トンプソン(22=オーストラリア)をわずか61分で料理した。初戦の反省を生かした攻撃的なテニスで6―1、6―1の完勝。2年ぶりの4強入りを果たした。7日の準決勝では、昨年の全米オープン覇者、世界4位で第2シードのスタン・バブリンカ(31=スイス)と対戦する。

 ベースラインの内と外。一本の線のこちら側にいるか、あちら側にいるかの違いだけで、テニスは見違えるように変わった。「ベストの試合ができた。どんどん前に入ってタイミング良く速くプレーしていれば、いい形でポイントを取れていた」と錦織にとっても会心といえる試合内容だった。

 2日前の初戦の相手は予選から勝ち上がってきた20歳の世界105位。この日は主催者推薦でフェレール(スペイン)を破ってきた世界79位の22歳。両者の間にそこまでの力量差があるとは思えない。だが、2時間半近い大苦戦を強いられた初戦とは違い、相手に2ゲームしか与えずに一方的に試合を支配した。

 「最初からどんどん攻めていたし、感覚は良かった」と第1セットの第1ゲームからブレークに成功した。その後も厳しいストロークで追い込み、隙があればすぐにネットにも詰めた。2―1の第4ゲームから第2セット第3ゲームまで7ゲームを連取。4―0から油断してセットを落とした初戦の反省を生かし、「集中力が途切れないように意識していた。1試合目のようにならなくて良かった」と最後まで攻撃的な姿勢を崩さずに合計5度のブレークに成功した。

 準決勝では世界4位のバブリンカとの対戦になる。過去の対戦成績は3勝4敗。昨季は全米オープン準決勝で屈したが、ロジャーズ杯準決勝とATPツアー・ファイナルでは勝っている。「攻撃的にプレーできればチャンスは増えると思う」。シーズン初戦の試運転としてダブルスにも出場した今大会。世界ランク上位の実力者との一戦は、16日開幕の4大大会、全豪オープンに向けても絶好の肩慣らしになる。

 ▽最近の錦織の短時間勝利(途中棄権除く)昨年2月のメキシコ・オープン1回戦ではデバッカー(オランダ)に59分(6―0、6―3)で勝利。15年1月のブリスベン国際準々決勝ではトミック(オーストラリア)を59分(6―0、6―4)で下した。14年3月のBNPパリバ・オープン2回戦では、ヒラルド(スペイン)に58分(6―1、6―3)で勝っている。

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