倉敷、雪辱初V 2年前の惨敗忘れず 4区・前田が発奮

[ 2016年12月26日 05:30 ]

男子第67回・女子第28回全国高校駅伝 ( 2016年12月25日    京都・西京極陸上競技場発着=男子7区間42・195キロ、女子5区間21・0975キロ )

<全国高校駅伝>初優勝を決めた倉敷の選手と勝又監督
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 2位でたすきを受けた4区・前田が一気に加速した。「アップの時から調子が良くて、自分の走りができると思った」。ベストを尽くせる喜びが何よりの原動力だ。

 1年生で1区を任された2年前。58チーム中56位と大きく出遅れ、優勝候補が53位と辛酸をなめた。コンディション不良による腹痛が失速の要因だった。「みんなに迷惑をかけたのが申し訳なくて…」。体調管理の重要性を再認識。しっかり3食を取るようになり、栄養にも気を配った。先行した佐久長聖・本間をかわし、1分以上の貯金をつくる。仲間にゆとりをもたらす好走で、チームに歓喜を呼び込んだ。

 勝又監督は39年前に倉敷が初出場した時の3区走者。94年から母校を率いて、ついに全国の頂点まで導いた。選手が生活する寮の食堂には、惨敗した2年前の新聞記事を張っている。屈辱を忘れないための演出。「帰って、さっそく(記事を)外しますよ」。今度は“初優勝”の見出しが後輩の発奮材料になる。

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2016年12月26日のニュース