谷原 秘策は「29人に毒を盛る」ジョークに込めた最終戦の本気度

[ 2016年11月30日 05:30 ]

<ゴルフ日本シリーズJTカップ 練習日> 3番、クラブでピンの方向を示す谷原
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 男子ゴルフの今季最終戦、日本シリーズJTカップは12月1日、東京・東京よみうりCC(7023ヤード、パー70)で開幕する。約3000万円差で賞金ランク2位(約1億6700万円)につける谷原秀人(38=国際スポーツ振興協会)は練習ラウンドで調整。トップの池田勇太(30=日清食品)を抜くには優勝(賞金4000万円)が最低条件とあって、初のキングへ必勝を期した。

 谷原がジョークを交えつつマネーキングへの意欲を口にした。今大会は今季の優勝者か賞金ランク30位以内の30選手のみが出場する。取材陣から優勝への鍵を聞かれると「29人に毒を盛る」と秘策をポロリ?笑わせた後は真剣な表情に戻り、「風のジャッジと上りのパットをどれだけ打てるか」を挙げた。

 東京よみうりCCは18番パー3に代表されるように、傾斜、起伏に富んだグリーンが特徴だ。この日は11時すぎに練習場に姿を見せ、1番から9ホールの練習ラウンドを済ませるとパット練習で締めくくった。「フェアウエーはフカフカで距離は出ない、グリーンのコンディションはいいね」とコースの印象を語る。攻略のために、パターを先週使ったピン型から、タッチを重視して使い慣れたマレット型に戻すことを明かした。

 賞金ランクトップの池田との差は約3077万円。谷原が逆転するには、優勝して4000万円を獲得し、同時に池田が4位以下という厳しい条件がつく。プロは毎試合優勝を目指して戦っているが、「本当に優勝しかない」という今季最終戦。逆に谷原が優勝すれば、池田は単独3位が条件と、こちらも一転、厳しい状況になる。谷原は前戦を7位で終えると、28日は休養に充てた。恒例となっている体のケアを兼ねて病院に行き、月1回の整髪も済ませリフレッシュした。

 優勝は世界ランクにも直結する。現在56位、優勝すれば来季のマスターズ出場資格の「今年末のランク50位以内」となる可能性は高い。07年以来となるマスターズには「前回はフェードしか打てなかったが、今はドローも打てるし、苦しむこともない」との思いもある。「最終戦を、この位置でやれる楽しさがある」。初日は賞金ランクに応じて3人ずつとあって池田とも同組。毒を盛らずとも、谷原はギャラリーを盛り上げる戦いを繰り広げる。

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