稀勢初心に帰って２勝目「調子は悪くない、やるだけ」

嘉風を小手投げで破る稀勢の里（上）　

大相撲秋場所４日目

（9月14日 両国国技館）
　稀勢の里は落ち着いていた。嘉風に左を差されて後退したが、右から小手に振ると、渡し込みに来た相手の頭を押さえつけ勝負を決めた。「こういうのもいいと思います」。

　万全の内容ではないが、３日目までに２敗を喫した綱獲り大関は結果につながったことをプラスに捉えた。この日の朝稽古では土俵に入らず約４０分間、四股を踏み続けた。その理由は「基本だからね」。初心に帰って五分の星に戻した。混戦の様相で「調子は悪くないから、しっかりやるだけ」と前を向いた。