幕内最年長37歳の安美錦 アキレス腱断裂…休場、引退危機

[ 2016年5月10日 05:30 ]

栃ノ心(右)を送り出し勝利を確信した安美錦(左)は土俵に倒れる

大相撲夏場所2日目

(5月9日 両国国技館)
 関取最年長37歳の安美錦が相撲人生最大の危機に陥った。栃ノ心戦で左アキレス腱を断裂し、3日目から休場することが決まった。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)が明らかにした。安美錦の休場は1月の初場所以来8度目。名古屋場所の全休は避けられない状況で、回復が遅れれば引退につながりかねない大ケガとなった。新十両の宇良は鏡桜を押し出して関取初勝利を挙げた。横綱・白鵬は宝富士を寄り切って単独史上1位の幕内880勝目。07年夏場所以来9年ぶりに横綱、大関陣が初日から2日連続で安泰となった。

 勝利を確信した瞬間、安美錦にアクシデントが起きた。栃ノ心をいなして後ろに回り込んだ時、左足首に「ボンという音がした」という。左膝から崩れ落ちると自力では歩けず、呼び出しの肩を借りて土俵下に下りた。車椅子で国技館内の相撲診療所に運ばれた後、都内の病院でMRI(磁気共鳴画像装置)検査を受けた。師匠の伊勢ケ浜親方は「部分か完全か分からないが、アキレス腱が切れている。相撲が取れる状況でない。休場します」と説明。10日の再検査の結果にかかわらず手術を受ける。

 00年名古屋場所で新入幕を果たした安美錦は今場所、幕内在位93場所で史上4位の寺尾(現錣山親方)に並んだ。三役返り咲きを狙える地位で白星発進していた。だが両膝に分厚いサポーターを巻いて出場を続けるなど満身創痍(そうい)。アキレス腱の回復が遅れれば大きく番付を落とすことになり、すぐに関取復帰ができない地位になった場合、そのまま引退となる可能性も否めない。

 痛恨の負傷となった一番は勝負判定も微妙だった。安美錦の左膝がつくよりも先に栃ノ心の足が出たようにも見えたが、軍配は栃ノ心に上がり、物言いもつかなかった。栃ノ心は「軍配を見てびっくりした」と驚き、安美錦も「何で負けたの」と苦笑いだ。友綱審判長(元関脇・魁輝)はビデオ室から「スローで見たら際どい」との連絡があったことを明かしたが「勝ち名乗りの後だったから…」と歯切れが悪く、八角理事長(元横綱・北勝海)は「物言いをつけるべきだ」と苦言。ベテラン力士の相撲人生を影響しかねない一番は、後味の悪いものとなった。

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