瀬戸 リオ五輪最大のライバルは萩野「2人で優勝争いをしたい」

[ 2015年8月11日 05:30 ]

男子400メートル個人メドレー決勝 表彰式で金メダルを胸に笑顔の瀬戸大也

水泳世界選手権最終日

(8月9日 ロシア・カザニ)
 瀬戸大也(21=JSS毛呂山)が16年リオデジャネイロ五輪の最大のライバルに、ケガで欠場した萩野公介(20=東洋大)の名を挙げた。9日に行われた男子400メートル個人メドレー決勝で、自己ベストを0秒19更新し、4分8秒50で金メダルを獲得。日本勢初の連覇を達成した「キング・オブ・スイマー」が日本のエースと決着をつける意気込みを示した。

 世界中のメディアで埋め尽くされた公式会見。来年のリオ五輪について、外国人記者から質問されると、瀬戸は「2、3位の選手もライバルだが、一番の強敵は自分の中では絶対に(萩野)公介。2人で優勝争いをしたい」と言い切った。その萩野は9月4日開幕の日本学生選手権(静岡・浜松)にエントリー。凱旋試合は、リハビリを終えた日本のエースの復帰初戦と重なる。

 会見の2時間前。プールで激しい水しぶきを上げて金メダルをもぎ取った。レース中盤から他を寄せ付けず2位に1秒40差で完勝。200メートルバタフライ、200メートル個人メドレーでは惨敗したが有終の美を飾り「調子悪い中でも期待に応えられたのは金メダル以上の価値。凄く貴重な経験。今後につながるレースができた」と胸を張った。

 星奈津美、渡部香生子の金メダルに続き、今大会日本勢3人目のリオ五輪が内定。1年の準備期間でさらなる強化を図る。この大会に向けては、背泳ぎを改善。自転車をこぐようなキックだったが、足の付け根を意識。「く」の字だった体勢が「一」に近づき水の抵抗が減った。以前よりも後半に体力が温存されたが「強化すべきは背泳ぎ。一番苦手なので、もっと速く泳いでラスト自由形はばててしまったけど、そこも耐えられるパワーをつけたい」。スピード&パワーアップで萩野との真っ向勝負に挑む。

 同学年の萩野は小学校時代、学童記録を連発する怪童。その背中を追い続け成長してきた。中学3年時は2種目しか出られない全国中学校体育大会で、優勝が狙えたバタフライではなく、萩野と対戦するために個人メドレー2種目を選んだ。いずれも敗れたが、当時から「公介と一緒に五輪に出て個人メドレーで戦うんだ」と語っていた。

 今大会は最終日に行われた“十八番”は、来年の五輪では初日に組み込まれる。狙うは競泳日本を勢いづける日本初のワンツーフィニッシュ。もちろんNo・1の座を萩野には譲らない。

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