バブリンカ 世界1位ジョコビッチ討ち初V「特別な勝利」

[ 2015年6月9日 05:30 ]

男子シングルスで優勝し、トロフィーにキスするバブリンカ

全仏オープンテニス最終日

(6月7日 パリ・ローランギャロス)
 男子シングルス決勝が行われ、世界ランキング9位のスタン・バブリンカ(30=スイス)が大会初優勝を飾った。同1位のノバク・ジョコビッチ(28=セルビア)の生涯グランドスラムを阻み、4―6、6―4、6―3、6―4で勝利。昨年の全豪オープンに続いて4大大会2勝目を挙げ、優勝賞金180万ユーロ(約2億5100万円)を獲得した。

 優勝会見に現れた新王者はテーブルの上に短パンを広げた。今大会で着用していた赤い格子柄のモデル。「ローランギャロスの博物館に飾られるらしい。見たければ毎日でも見られるよ」。奇抜なデザインが話題になっていたのを知った上で、バブリンカは自らネタにしてニヤリと笑った。

 テニスは文句のつけようがなかった。「4大大会決勝で世界1位に勝った。特別な勝利」。第2セット以降はパワフルなショットで相手を押し込んだ。「より深く、攻撃的に、できるだけ長くラリーを続けようとした」。隙を見つけると踏み込んで急襲。特に第4セットは片手バックハンドが猛威を振るい、このセットだけでバックハンドの決定打は7本を数えた。

 昨年の全豪で4大大会初優勝を飾ったが、昨年のこの大会は1回戦負け。今季も序盤は好調だったが春先は不振だった。「自分のキャリアはいつも大きな浮き沈みがある」。4月には離婚を発表。「コート内に100%集中するためのバランスも見つかった」とプライベートのごたごたとテニスを切り離して乗り越えた。「ビッグ4ほど強くないけど、大きな大会で彼らに勝つぐらいには強い」。“第5の男”は自信たっぷりにそう言った。

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