錦織「二日酔い」でも8強!前戦2日がかり…睡眠不足の中で圧勝

[ 2015年5月9日 05:30 ]

強烈なリターンを放つ錦織

テニス・マドリード・オープン

(5月7日 スペイン・マドリード)
 男子シングルス3回戦が行われ、世界ランキング5位の第4シード、錦織圭(25=日清食品)は同16位のロベルト・バウティスタ(27=スペイン)に6―3、6―3でストレート勝ちし、3年連続で8強入りを決めた。錦織は要所でドロップショットを決めるなど、攻撃的なテニスを展開し、押し切った。8日の準々決勝の相手は世界8位の第7シード、ダビド・フェレール(33=スペイン)となった。

 “二日酔い”に打ち勝った。相手のリターンがネットにかかり勝利が決まると錦織はホッと一息ついた。6日夜開始の試合が終了したのは7日午前1時28分。4時半過ぎにベッドに入り、約5時間しか寝られなかった。昼寝をして疲労回復に努め、午後8時過ぎからの試合に臨んだが、「時差ぼけというか、二日酔いみたいに…二日酔いになったことないですけど、そういう感じだった」と苦笑した。

 それでも、小技で活路を見いだした。「少し頭がクラクラというか、集中が保てなさそうな感じもしたので、なるべく締めるところをしっかり締めて」と気力で乗り切った。第1セットの第3ゲーム、意表を突くドロップショットでブレークを奪うと、5―3の第9ゲームも深いリターンでブレークに成功。第2セットの第8ゲームの出だしではネット際の攻防を制してブレーク。地元の声援を受けるバウティスタを1時間11分で下し「焦らずに落ち着いて自分の攻める形を崩さずできた」と胸を張った。

 得意ではないと話すナイトゲームは有力選手に組まれることが多い。「午前中か午後の早いうちに終わってしっかり休んで次の日を迎えたいが、仕方ないというか、慣れていかないと」と目標の世界一へ避けては通れないと理解している。この日は積極的に攻めた結果、凡ミスも21本と増え「イージーなミスもあった」と反省。それでも世界5位の実力を見せつけた。

 準々決勝の相手はクレー巧者のフェレール。対戦成績は7勝4敗で、今季は1勝1敗で3度目の対戦となる。「たぶんツアーでも一番戦っている相手。不思議な感じ。彼と(同じく対戦成績の多い)ラオニッチは特別な絆があります」と苦笑い。「彼に勝つためには攻める形が必要。守ってばかりでは勝てない」と気を引き締めた。

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