16歳“藍2世”新垣比菜 本家超え大会最年少Vへ2差発進

[ 2015年3月7日 05:30 ]

18番ホール、第3打を放つアマチュアの新垣比菜

女子ゴルフツアー ダイキン・オーキッド・レディース第1日

(3月6日 沖縄県南城市 琉球ゴルフ倶楽部=6529ヤード、パー72)
 15年もアマ旋風が止まらない!アマチュアの新垣比菜(興南高1年)が4バーディー、2ボギーの70で回り、2アンダーで首位と2打差の8位と好スタートを切った。16歳の新垣は04年に宮里藍が達成した大会最年少優勝記録更新も狙える好発進。68をマークしたアン・ソンジュ(27=韓国)が首位。1打差の2位に森田理香子(25=リコー)ら6人が続いた。
【第1R成績】

 16歳のうちなんちゅ、新垣が地元大会で気を吐いた。最終18番は「チャンスホールなのでしっかりバーディーを取らなければと思っていた」と残り30ヤードのアプローチを1・5メートルにつけてバーディー締め。同郷のスター、宮里藍似の顔をほころばせた。

 雨が降りしきる中、スタートし、1番は1Wを左に引っ掛けてボギー発進。それでも「パットが良かった」と3番で2メートルのバーディーパットを沈めると、9番では3メートルを決めた。大会前は「練習でも3パットが多くて、距離感が合わずに悩んでいた」というが、開幕前日に日が落ちる前まで黙々とパター練習に取り組むうちに感覚を取り戻した。ゴルフアカデミーでコーチを務める父・博昭さんの手ほどきで8歳でゴルフを始め、得意はショートゲーム。雨でも小技でスコアをまとめた。

 13、14年大会でローアマに輝き、今年はアマながらも注目組に組み込まれた。特に、同郷で高校の先輩でもある宮里美香は目標のプロで「美香さんが高校生の時に一緒にラウンドをさせてもらったことがあるが、いつかプロの試合で一緒に回るのが夢だった」という。この日も時折、談笑しながらラウンドし、「(美香は)格好良かった~」と笑顔。そんな憧れの先輩に負けじと上位に食らいついた。

 さらに今大会には新垣を含め5人のアマが出場しているが、その中でも新城莉李亜(あらしろ・りりあ、14=屋部中2年)がスコアを伸ばしているのをコース内のリーダーボードで確認し発奮した。「莉李亜ちゃんが1アンダーなのを見て、私も頑張ろうと思った」と気合を入れ、お姉さんの貫禄を見せた。

 新垣のプロツアーでの最高成績は14年ニトリ・レディースの7位と実力は十分。もし、今大会で優勝すれば16歳78日での達成で、04年に宮里藍が樹立した18歳262日の大会最年少優勝を塗り替えることになる。昨季は勝みなみの優勝に始まって10代旋風に沸いたが、今季も旋風が続く予感。「今年もベストアマを獲りたい」。目標は控えめだが、藍似の金の卵が、藍を超えて大会の歴史を塗り替えるかもしれない。

 ◆新垣 比菜(あらかき・ひな)1998年(平10)12月20日生まれ、沖縄県うるま市出身の16歳。兼原小2年時に父・博昭さんの教えでゴルフを始める。13年九州女子アマ優勝。ダイキン・オーキッド・レディースはことしで4回目の出場。家族は両親と兄。1Wの平均飛距離は240ヤード。得意クラブは8I。好きな選手は宮里藍と宮里美香。1メートル63、54キロ。

 ≪Vなら歴代2位の年少優勝≫新垣が今大会で優勝すれば16歳78日でツアー歴代2位の年少優勝となる。ツアー最年少優勝は昨年のKKT杯バンテリン・レディースの勝みなみの15歳293日。

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