冨田選手が正式裁判請求 アジア大会での窃盗否認

[ 2014年11月21日 12:00 ]

正式裁判を申し立てた冨田尚弥選手だが…

 韓国・仁川アジア大会でカメラを盗んだとして略式起訴され、罰金を納付した競泳の冨田尚弥選手(25)側が、実際には盗んでいないとして、19日に正式裁判を申し立てたことが分かった。仁川地検が21日明らかにした。12月1日に仁川地裁で初公判が開かれる。

 冨田選手はアジア大会中の9月25日に競泳会場で韓国メディアのカメラを盗んだとして、略式起訴された。だが今月6日に名古屋市内で記者会見し「カメラは盗んでいない」と窃盗行為を否定。見知らぬ人物からカメラをバッグに入れられたと主張し、韓国警察に再調査を求めた。

 複数の大会関係者や捜査関係者らは、事件翌日の26日に仁川南部警察署の捜査員が監視カメラの映像を基に事情を聴いた際、冨田選手は容疑を認めたと話している。

 冨田選手が記者会見で冤罪だと主張した直後に、同署関係者は「監視カメラに犯行の様子が写っており、冨田選手と特定できる」と述べていた。

 冨田選手は被害者と示談が成立している。帰国後、日本水泳連盟から2016年3月末までの選手登録停止処分を受け、契約社員として所属していたデサントからは解雇された。

 冨田選手の代理人の国田武二郎弁護士は21日、12月4日に記者会見すると述べた。(共同)

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2014年11月21日のニュース