錦織、ジョコビッチも倒す!快挙4強 準決勝は世界1位と対戦

[ 2014年11月15日 05:30 ]

錦織はフェレールを破り、ガッツポーズ

男子テニスATPツアー・ファイナル第6日

(11月14日 英国・ロンドン)
 世界ランキング5位の錦織圭(24=日清食品)の準決勝の相手は、同1位のノバク・ジョコビッチ(27=セルビア)に決まった。錦織は13日の1次リーグB組最終戦で補欠出場のダビド・フェレール(32=スペイン)を下してB組2位。14日のA組最終戦でジョコビッチが1位通過を決めたため、2人の対戦が確定した。初出場での4強入りを果たし、次は98年のアレックス・コレチャ(スペイン)以来16年ぶりとなる初出場初優勝を目指して最強の敵に挑む。

 進撃を続ける錦織の前に、再び世界No・1の壁が立ちはだかる。「サーブが良くて、フォアもバックも弱点がない。今一番調子のいい選手だと思う」と警戒感を強めた。

 ただでさえ強いジョコビッチだが、室内の大会では一層強い。1次リーグも文句なしの3連勝。これで2年前のこの大会から始まった室内の連勝記録は30まで伸びた。錦織はジョコビッチと4度対戦して2勝2敗。今季は9月の全米オープン準決勝で酷暑の中で競り勝ったが、2週間前のマスターズ・パリ大会準決勝は室内でストレート負けを喫している。

 「特にここのサーフェスではポイントをしっかり組み立てて戦わないといけない」と球足の遅い今大会のコートも試合展開に影響を与える。堅固な守備を誇るジョコビッチからは、厳しいボールを2球、3球と続けなければポイントは取れない。配球と仕掛けのタイミングが攻略の鍵になる。
 
 準決勝に向けて錦織も調子は上がっている。1次リーグ最終戦のフェレール戦は尻上がりにいいプレーを見せ、特に最終セットは1ゲームしか与えずに攻め勝った。最終セットまでもつれ込んだ試合の勝率は今季91%(21勝2敗)でツアー1位。キャリア通算でも79%(69勝18敗)で、74%のボルグやジョコビッチ、ナダルを抑えて歴代1位の数字となっている。競れば競るほど錦織は強い。

 初出場の最終戦で2勝を挙げ、準決勝にも駒を進めた。「誰にとってもタフな大舞台。ここまでいいテニスができて自信になる」。初出場での優勝は78年大会のマッケンローら5人しかいない。高いハードルには違いないがはまった時の錦織の強さは快挙を達成する可能性を十分に秘めている。

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