勇太“アシスト”で藤田単独首位 マーカー当たり幸運イーグル

[ 2014年11月15日 05:30 ]

18番、イーグルパットを沈めガッツポーズする藤田寛之

男子ゴルフツアー 三井住友VISA太平洋マスターズ第2日

(11月14日 静岡県御殿場市 太平洋クラブ御殿場コース=7246ヤード、パー72)
 ワトソンに主役は譲らない。首位から出た藤田寛之(45=葛城GC)は1イーグル、3バーディー、2ボギーの69をマークし、通算8アンダーの136で単独首位に立った。海外メジャー、マスターズで2勝のバッバ・ワトソン(36=米国)は70で回り、1打差の2位。石川遼(23=CASIO)は75と崩れたものの、通算4オーバー、60位で辛うじて予選を通過した。
【第2R成績】

 選手会長の“アシスト”を受け単独首位に浮上した。最終18番パー5。藤田は残り236ヤードを5Wで2オンに成功し、12メートルのイーグルパットを残した。2段グリーンの下からスライスを描いて上り、「最後はスライスか切れないか」という複雑なラインだったが、入念に読んだパットは狙いより左へ。しかし、ピン右手前4メートル付近で同組の池田のマーカーに当たって右へ軌道修正。そのまま正しいラインに乗ってカップに沈んだ。

 首位を走っていたB・ワトソンを最後にかわすとお膳立て?した池田とグータッチ。「気持ち良かったですねえ。勇太も快く受けてくれた」と笑みがこぼれた。

 今季開幕前から左肩痛に苦しみ、大会前の10日には炎症を抑える注射を打った。痛みが消えたことでショットが復調。16番は6Iでの第2打をピン右奥2・5メートルにつけてバーディーを奪った。師匠の芹沢信雄も「左肩痛でインパクトが詰まっていたが、クラブを左に振り抜けるようになった」と復調を感じ取った。

 実は8月のアールズエバーラスティングKBCオーガスタと9月のダイヤモンド・カップの大会前にも注射を打ち、いずれも優勝。周囲には「注射すれば勝つみたい」と語っているという。ただ、藤田は根本的な解決にならない注射に対して消極的だったが、勝てば、予選落ちした小田孔を抜いて賞金ランキング1位に立つ重要な試合とあって、あえて“特効薬”を使うことを選んだ。

 第3ラウンドは10年の全米プロ選手権予選ラウンド以来となるB・ワトソンとの同組が決定。「当時は1Wで130ヤードくらい置いていかれた。生涯でこんなに離されたことはない」と苦笑いを浮かべる。それでも、酸いも甘いも知る45歳のベテランは「力を入れ過ぎないようにしたい。入れても(飛距離は)届かないでしょうけど」と余裕の表情。4年ぶりの直接対決にも気負うことはない。

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