みなみ 動画に動揺…ペースつかめずチーム9打差出遅れ

[ 2014年9月4日 05:30 ]

ハーフターンで遅れ、走ってカートを押しながら10番へ向かう勝みなみ

世界女子アマチュアチーム選手権第1日

(9月3日 長野県軽井沢町 軽井沢72ゴルフ東コース=入山コース6311ヤード、押立コース6309ヤード、いずれもパー72)
 3人中上位2人の合計スコアで競う大会が開幕し、入山コースを回った日本はイーブンパーの144で、参加50チーム中、16位での発進となった。勝みなみ(16=鹿児島高1年)は2バーディー、4ボギーの74で回り、個人戦では50位。松原由美(15=大院大高1年)は70をマークし、同13位につけた。78の岡山絵里(18=大商大高3年)は同107位。カナダが135で首位に立った。

 “みなみスマイル”が影を潜めた。勝は開幕前に目標に掲げていた「1日4、5アンダー」でのラウンドを達成できず、疲れた様子で報道陣の前に現れた。「何をやってもうまくいかなかった。なぜうまくいかないのかもよく分からなかった」と手探りの状態だったことを明かした。

 3番で第2打をピン右手前のカラーにショート、パターでのアプローチが2メートルオーバーした。返しのパーパットを決められず、“実質3パット”でボギーが先行。前半でスコアを2つ落として後半でも挽回できず、「アプローチとパットがうまくいかないし、第2打もなかなか寄らない、(グリーンに)乗らない、だった」と首をひねった。

 人気者ゆえの悩みもつきまとった。15歳でツアー史上最年少優勝を飾った勝を見ようと、アマ大会では異例といえる約50人のギャラリーが勝のラウンドについて回った。アマ大会ゆえプロツアーのような観戦エリアを仕切るロープはなし。観戦中の携帯電話の使用は禁止でビデオカメラやカメラ付き携帯電話による撮影も許可していないが、一部のギャラリーがプレー中にカメラを向けてシャッターを切るなどマナーの悪さも目立った。スタッフが注意をしてもいたちごっこで「カメラや動画撮影の音は少し気になりましたね」と珍しく不満をこぼした。

 それでも、「アンダーで回りたかったが、できなかったのは技術的な問題。練習します」と言い訳することはなく、ホールアウト後はパット、ショット、アプローチの順番に計1時間半ほど調整。小雨が振る中、半袖姿で黙々とクラブを振り続けた。軽井沢の午後は時間とともに冷えてきたが、「いい感触がつかめたし、燃えているから(寒さは)大丈夫」。負けず嫌いの16歳は反撃へ闘志をたぎらせた。

 ▽世界アマチュアチーム選手権 各チーム3人が4日間合計72ホールをプレーし各ラウンドとも上位2人のスコアを採用し、合計スコアで順位を決定する。個人戦もメダル授与がある。男子は58年、女子は64年に始まり2年に1度開催。日本の最高成績は男子が84年香港大会で優勝、女子は4位が4回。日本での開催は52年ぶり2度目で前回は静岡の川奈ホテルゴルフコースで行われた。男子は10日から同じ軽井沢72ゴルフで開催される。

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2014年9月4日のニュース