錦織 95年修造以来の8強ならず…35本エース許し完敗

[ 2014年7月2日 05:30 ]

4回戦で敗退した錦織。95年の松岡修造以来となるベスト8入りはならなかった(AP)

ウィンブルドン選手権第8日

(7月1日 英ロンドン・オールイングランド・クラブ)
 男子シングルス4回戦で第10シードの錦織圭(24=日清食品)は第8シードのミロシュ・ラオニッチ(23=カナダ)に6―4、1―6、6―7、3―6で敗れた。強力なサーブを武器とする相手に35本のエースを決められ、第2セット以降はチャンスをつかめなかった。95年の松岡修造以来となる日本男子のウィンブルドン8強はならなかった。女子シングルス4回戦では第5シードのマリア・シャラポワ(27=ロシア)が姿を消した。

 「ガゴッ!」と鈍い打球音を立てる豪速サーブに錦織がのみこまれた。これまでの対戦成績は2戦2勝でリード。しかし芝での初対戦は別物だった。最速で時速225キロを超えたラオニッチのサーブは容赦なくポイントをもぎ取っていった。

 「どう頑張ってもリターンで返せなかった。第1セットの1ゲーム目が終わってからはほとんどサーブが読めなかった」。試合後の錦織にはショックの色がありありと浮かんでいた。

 両極端のプレースタイルを持つ同世代のライバル対決だった。ラオニッチは今季のエース数、サービスゲームの獲得率はともにツアー4位。一方の錦織はリターンゲームの獲得率が4位。互いに大会初のベスト8進出を懸けた一戦は、どちらの強みが上回るかの戦いでもあった。

 先行したのは錦織の方だった。第1セットの第1ゲーム、相手のサーブを矢継ぎ早にリターンに成功。いきなり40―0とリードしてブレークした。大会2週目を迎え、錦織にとっては今大会初めての上位シードとの対戦だった。「今は4大大会で2週目に入るのが当然の気持ちでいる。そのために1週目は試合、練習、トレーニングも準備している」。3回戦まではかみ合わないプレーもあったが、ここに照準を合わせてきた成果が第1セット先取につながった。

 しかし、試合が進むごとにラオニッチのサーブは威力を増し、主導権を奪われた。徐々に相手サーブでポイントを挙げることすら困難になった。第3セットはタイブレークで落とし、第4セットもほぼノーチャンス。35本ものエースを許し、錦織は8強を前に散った。

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